妊娠前は冷え症ではなかったのに、足先がすぐ冷えてしまう。
もともと冷え症だったけど妊娠後は更に足が冷たくなった気がする。
あなたは心当たりがありませんか?
妊娠初期は高温状態が続くから、ポカポカしているはずでは?
おかしいなと思っている人もいるかもしれませんね。
実は妊娠したことによって、足の冷えや足が更に冷たくなることがあるのです。
仕方がないことでもあるのですが、ひどい冷えが継続すると最悪の場合切迫早産や流産を招く恐れがあります。
一体どういうことなのか、詳しくご紹介したいと思います。
妊娠初期の足の冷え なぜ起こる?
冷えは体の血液循環が悪い・熱が作られないことによって生じます。
足だけが冷えているということは上記の理由に加え、全身の熱バランスが悪くなっていることが考えられます。
具体的な内容はこちらです。
下半身の血流が悪い
体は全身が温かくなるための熱を生産しています。
下半身への血流が悪いと熱が足先まで届かないことがあります。そのため足の冷えが生じます。
厄介な点は下半身にいかなかった熱が上半身を過剰に温めてしまうことです。
そのため熱いと勘違いして薄着になったり、冷たいものを摂取してしまいがちです。
そうなると冷えが改善されないままの状態になってしまうのです。
ちなみに下半身の血流が悪くなる理由の一つとして、骨盤や股関節のゆがみが考えられます。
妊娠するとリラキシンホルモンという靭帯や筋肉をゆるめるホルモンが分泌されます。
これによりお腹が大きくなる前でも、妊娠初期から骨盤がゆるみはじめると言われています。
ホルモンの作用によるもの
妊娠したことにより女性ホルモンが分泌されます。
その影響でホルモンバランスや自律神経の乱れが生じます。
こうなると今までと違ったリンパ液や血液の流れになり、冷えの原因になってしまうことがあります。
つわりの影響で食事をとれない
妊娠初期はつわりで悩まされている方も多いのではないでしょうか?
ごはんを食べられないと体の中でエネルギーが作れなくなってしまいます。
エネルギーが作られない=熱生産ができないため、体が温まりにくくなります。
その上、気力や動くこともなくなると足の冷えが進行してしまいます。
鉄分不足
あなたは貧血気味ではありませんか?貧血は鉄分不足でおこります。
鉄分不足になると栄養素・酸素が体の組織・臓器に行き届かなくなってしまいます。
すると臓器の働きが弱くなって体で熱が作られなくなります。
これが足の冷えの原因になっている可能性もあります。
以上のような理由に加え、妊娠初期は高温がつづいた状態になるので、余計に足の冷えを感じ取ってしまうということがあります。
妊娠初期の冷えや寒気については、こちらの記事でも紹介しています。
妊娠初期 足が冷えたままだと危険?赤ちゃんへの影響は?
足のむくみ・足がつる
母体への影響としてまず考えられるのがこれです。
運動不足や栄養不足、睡眠不足等の要因も重なって起こることがあります。
むくみは冷えによる血液の悪循環から、足のつりは冷えたことで筋肉が硬くなって収縮しやすくなるため起こると言われています。
子宮の冷えから切迫早産・流産にも
足首は子宮の機能と深く関わっています。
冷えたままだと冷たい血液が赤ちゃんに送り込まれ、栄養がうまく行き届かなくなります。
このような状況が続くとトラブルを招く恐れがあります。
下半身が冷えてしまい出血し、切迫早産になったことがあります。
足の、特に関節を冷やしてしまうのが一番よくないそうです。
妊娠初期の赤ちゃんは不安定です。
ひどい冷えの影響を受けると切迫流産や赤ちゃんの先天性異常のリスクが高くなる。
最悪の場合流産になる可能性もあります。
足の冷え=子宮の冷えに繋がるのでとくに注意が必要です。
妊娠初期の流産確率については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
足冷え対策で赤ちゃんを守ろう
足冷え対策をすると妊娠中の腰痛、頭痛、肩こりも解消されやすくなるそうです。
これを機会に足の冷えに悩んでいる人も、そうでない人も、ぜひ取り入れてみましょう。
お灸をする
妊娠初期から体調管理に利用できる鍼灸院があるそうです。
ふくらはぎの下側にあるツボ「三陰交」と足裏にあるツボ「湧泉」へのお灸が熱バランスを改善しやすくなっていいと言われています。
詳しくは鍼灸師さんがご存知だと思うので、事前に妊娠していることを伝えて相談してみましょう。
症状の緩和を期待できるかもしれません。
骨盤のゆがみを改善する
四つん這いでハイハイすると骨盤のゆがみを微調整することができます。
またお腹が大きくなってきてから着用するイメージのある骨盤ベルトは妊娠初期から使用可能です。
ベルトで安定させて下半身の血流改善に努めましょう。
レッグウォーマーや靴下で工夫する
最近では夏向けのレッグウォーマーもあります。
靴下は血液の流れがよくなる5本指ソックスがとくにおすすめです。
他にも以下のような工夫をされている方がいます。
私は産休まで制服がスカートでしたがレッグウォーマーしていました。家でも寝るときもしていました。
出産の時も足首冷やすなと言われてレッグウォーマーしてました。
靴下は普通のを重ね履きしてもぴったりして温まらなかったので
重ねるのは大きめサイズ(私は主人のを借りました)に変えたらだいぶ良くなりましたよ。
お腹も温めるよう心がける
足が冷えていると思って足の防寒対策のみを行っていませんか?
お腹を温めることも子宮が冷えてしまわないようにするために大切なことです。
腹巻をする、お腹がまだ出ていなくてもマタニティショーツを利用する等しましょう。
お腹の冷えについてお悩みの方はこちらの記事もご覧ください。
足先の運動(ストレッチ)をする
足先をほぐすことで血液の流れがよくなります。
座ったまま、つわり等の影響でなかなか外出できない人でも取り組みやすい点も魅力です。
私も以下の運動をしてみましたが、たった5分するだけで足先がポカポカしてきました。
妊娠中の体操②ふくらはぎストレッチ
足の冷え、むくみ、こむら返りに(*^^*) https://t.co/qHT0opQZA5 pic.twitter.com/6iEGtaO0Df
— Luna time 整体院 (@time_luna) 2016年10月27日
こちらの動画は接骨院でおすすめされてる足先を使ったユニークな冷え改善法です。
上記のような対策を行っても冷えが改善されない場合は貧血が原因になっている可能性があります。
めまいや立ちくらみ、視界が暗くなる等の症状が出ている人は一度病院に相談されてはいかがでしょうか?
鉄分が豊富な食事を意識する
貧血でなくても鉄分はママにとっても赤ちゃんにとっても大事な栄養素。積極的に摂り入れましょう。
鉄分には体内への吸収率が高いヘム鉄(吸収率10~20%)、低い非ヘム鉄(吸収率2~3%)があります。
非ヘム鉄はたんぱく質やビタミンCを多く含む食材と一緒に摂取することで吸収率がアップします。
(ヘム鉄の食材例)
かつお、まぐろ、いわし、さんま、あさり、レバー(鶏・豚・牛)、卵
(非ヘム鉄)
ほうれん草、小松菜、そらまめ、納豆、豆腐、枝豆、海藻類
また話題となったスーパーフードのアサイーやキヌアもおすすめです。
キヌアは見た目からして雑穀と間違えやすいのですが、実はほうれん草の仲間です。
お米を炊く時に一緒に混ぜておくだけで手軽にいただくことができます。
アサイーの鉄は非ヘム鉄ですが、ビタミンCの含有率が高いため鉄分食材の中でも優秀です。
妊娠初期の食事メニューについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
最後に
足の冷えは子宮の冷えに繋がります。
ひどい冷えが続くと切迫早産や流産を招くことがあります。
とくにもともと冷え症の人は「足が冷たいことなんて、いつものこと」と思ってしまいがちなので注意が必要です。
冷えている人もいない人もきちんと対策をすることをおすすめします。