高齢出産

40歳での妊娠、染色体異常・ダウン症の確率と不安とは?

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40歳で妊娠した時、医師から「羊水検査しますか?」とすぐ問われました。

医師は「40歳以上の妊婦に対して促す事にしている」「ダウン症であっても普通に暮らせるケースはあります」と話があり、じっくり検討するよう促されました。

当時は羊水検査しか選択肢がなく、相当悩む事になりました。

なぜなら、検査による“流産のリスク”と検査で“確かめる安心感”、どちらかをとるか天秤にかけなければならなかったからです。

それは命の線引きにも繋がる重い問題であり、高齢出産される多くの方々が避けては通れない悩みの一つと言ってよいでしょう。

40歳で検査をするキーポイントと、検査をするか否か、また子供に異常があるとわかった時にどうしたら良いのかを考えていきたいと思います。

【なぜ40歳以上なの?】

ダウン症などを含む染色体異常の発生リスクと羊水検査による発生リスクを年齢別にあらわしたものがあります。

リスク2

出典:出生前診断情報センター

35歳を境にグンと染色体異常の発生リスクは高まる事が示されています。

羊水検査で流産する確率は0.5%。

それに対し、染色体異常の発生リスクは、

35歳 0.5%

40歳 1.5%

たった5年の差で3倍も確率が上がる事が示されています。

リスクグラフ

出典:厚生労働省

更には45歳で見た場合、4.76%→21人に1人の確率で異常を抱えるという統計があります。

これらの統計は、年齢により出産する母数に違いがあるため何とも言えないともされていますが、

40歳以上の妊婦は、ダウン症など染色体異常のリスクをしっかり理解する必要があるでしょう。

【安全で精度の良い新型出生前診断

新型出生前診断とは

妊婦から採血しその血液中の遺伝子を解析することにより、胎児の染色体や遺伝子を調べる非侵襲的検査(wikipediaより)

この『非侵襲的』というのは、子宮に針を刺さない事を意味します。

逆に羊水検査は侵襲的となります。

新しい検査方法により流産のリスクは無くなりました。

しかし新型出生前診断で陽性と診断された場合は、確実な検査として侵襲的な絨毛検査や羊水検査をせざるを得ない事になります。検査による流産リスクは当然高まります。

40歳で羊水検査をして流産する確率よりも先天性異常のお子さんが生まれる確率のほうが高いのです。

リスクの高さを重んじたなら検査をした方が安心かもしれません。しかし、結果次第で状況は変わります。

検査で治療は出来ません

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結果の向こう側に、更なる選択が待っているかもしれません。

陽性だった時、9割の方々が出産を諦めてしまわれている現状があります。

高齢で初めての妊娠ならば尚更、簡単に諦める事が出来るとは思えません。その苦悩を思うとき大きな辛さを伴います。

病気を持って産まれる幸せは無いのか?という倫理的側面も問われるところです。

健康な赤ちゃんを望む事はごく自然な思いです。

しかし高齢出産となり、先天性異常のリスクが高まった場合、出産までの間を安心して過ごせるかという問題があります。

不安なまま出産まで過ごす苦悩も、また大きいものがあります。

安心感がほしくて

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赤ちゃんに染色体異常がないと解るだけでも妊娠中の心の持ちようは変わってきます。

高齢妊娠により羊水検査を受けた友人の話に共通していること、それは緊張でした。

祈るように過ごした日々を辛すぎたと語った言葉が重く響きます。

結果が出るまでの緊張が大き過ぎるのです。

陰性だとわかって安心感に包まれた妊娠生活は穏やかなものだったそうです。

しかし、出生前診断が心身ともに辛い検査である事はいうまでもありません。

私達夫婦の場合、羊水検査をしたとしても染色体以外の異常は解らないという理由で、流産のリスクを重んじ検査をしないという選択をしました。

染色体異常について学び、異常による生活の困難さなども学んだ結果『とにかく産もう』と決意しました。

まずは、正確な情報を

私の場合、妊娠中は染色体異常の中で一番生存率の高いダウン症について特に学んできました。

仮にダウン症であっても、合併症の重さ次第で生活の質が変わる事を知り、子供自身が産まれて来た事を幸せに感じられるならばOKだと判断していました。

しかし、発育不全に加え臍の緒の異常から別の染色体異常の可能性を示唆されることとなり、出産まで後々苦悩を抱える事になりました。

13もしくは18トリソミーの可能性について学びながら出産に臨む苦しさは堪え難いものがあり、大きなお腹を抱え独り泣き続けていたのを思い出します。

その高い異常の確率を思い、ただただ怯えていました。

【ダウン症は本当に生きづらいのか?】

ダウン症の合併症について

ダウン症の中でも幾つかの型があり、症状が軽度なものから重度なものがあると言われています。

何らかの先天的合併症を抱えている事が特徴であり、約4割の方に心臓疾患が、2割の方に消化器疾患が、他にも眼や耳、てんかんや白血病など多岐にわたる合併症がみられます。

医療の質が向上した事により寿命も伸びつつあり、今では60歳位とさえ言われています。

妊娠当初、医師が言った通り普通に暮らせるケースがあるということです。

しかし合併症が多く重い場合は、よりケアが必要となり、ご本人や家族が辛くなっていくのも事実です。

発育がゆっくりであり、精神や知的面でもサポート療育が必要になります。

これは自閉症児も同じくあてはまる事です。

更に感染症にかかりやすいとも言われています。

生きる喜びを

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症状の幅は大きく、芸術面で才能を発揮し評価されている方もいらっしゃいます。

支える家族のエネルギーは計り知れないものがありますが、ゆっくりと成長し人生を楽しむ力は備わっています。

我が家も子供が多くの持病を抱えていますが、ゆっくりと成長しながら好きな事をして楽しむ力があります。

ダウン症の人の9割以上が「毎日幸せ」と感じている――。厚生労働省の研究班による、当事者への初の意識調査の結果がまとまった。(朝日新聞Digitalより)

調査は2015年10~12月に行われたアンケートによるもので、出生前診断の適切なカウンセリングや支援体制につなげる狙いだろうと記されています。

さて、健常な方々に同じアンケートをとったなら?どんな結果が出るでしょう。

そのことを考えると出生前診断の意味が変わってくるように思います。

【まとめ】

染色体異常について、統計がなされて検査が出来る時代になりました。

命の線引きに正解は無いのでしょう。

イギリス等では高齢か否かに関わらず、全妊婦に対して出生前診断を勧めるのだそうです。

もし障害があったとしても、私達夫婦が決めたように『友達と遊べるレベルならばOK』という線の引き方もあります。

しかし実際に友達と遊べても、幾つも持病を抱え殆ど外出できない現実ならば辛いものがあります。

出生前診断に一喜一憂し、心が乱されてしまっては元も子もありません。

診断に取り組むにあたって、妊娠という奇跡、産まれるという奇跡と向き合い、更に個性と向き合う事ができるのかを考える良い機会になればと思います。

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