みなさん、お子さんの耳掃除してますか?
「毎日そうじしています」「週1くらい。。。?」
「どのくらいのペースでするのか、わからない」
「そもそも耳掃除って必要?」
さまざまな声が聞こえてきますね。
私もちょうど娘が1歳のころ眠くなると、しきりと耳を触るので心配になって耳鼻科に連れて行きました。
特に問題はなかったんですが、その時お医者さんに「家で耳掃除はしなくていいですよ」と言われ衝撃を受けました。
「え!?耳掃除はいらないの?何もしなくていいの?」と疑問に思った覚えがあります。
今回はとくに赤ちゃんをそろそろ卒業する、1歳児の子どもの耳掃除についてまとめていきたいと思います。
「家での耳掃除はいりません」衝撃でした。。。
さきほども少し触れましたが、耳鼻科でお医者さんに言われたことが次の通りです。
「家で耳掃除はしなくていいですよ」
「逆に傷つけてしまいますからね」
「耳掃除が必要な時は病院に来てください」
そう言われ私は、
“耳掃除は家でやらない!?わざわざ耳掃除のためだけに病院に来るの?”
“そのたびにお金かかるし、病院が儲かるためじゃないの?
(我ながら、なんと失礼なことを(-_-;))”
とっさにそう思い、しつこく
私「そうなんですか~。じゃあ耳の入り口のところを綿棒とかでクルクルしたらいいですかね?」と。
そしたら
先生「う~ん。それも別にいらないですよ。自然に出てきますからね」
私「じゃあ出てきたのを綿棒でサッと取ったらいいですかね」
先生「まぁ。。。」
はっきりせず、診察終了。
というようなやりとりでした。
何となく納得できず、いろいろ調べると先生の言っていることは正しかったようです(当たり前ですね、すみません。。。)
今子どもの耳を見たら、結構大きな耳垢が見えた。
でもこの子は耳の穴が細い(狭い)ので「絶対家では(耳掃除)しないで」と耳鼻科の先生に言われている。
週末、耳鼻科連れてくかな…。
病院は嫌がらなあからいいんだけど。— ごまめ (@2l44tFA1rdGKHQP) 2017年10月5日
1歳児くらいの赤ちゃんに耳掃除が必要ないと言われる理由
- 綿棒で掃除すると綿棒についた雑菌を耳の奥に入れ込むことになる
- 耳の中に棒状のものを入れることで耳あかを奥に押し込むことになる
- 耳掃除をしすぎると外耳道を傷つけたり、外耳炎になる
- 耳掃除でできた傷が治ったカサブタを耳あかと勘違いしていることも
- 耳には自浄(自分でキレイにする力)作用がある
- 耳あかは自然と外に押し出されてくる
- 耳あかは耳の中の乾燥を防いだり、殺菌作用や汚れから鼓膜を守る効果があり、耳には必要なものである
- 無理に耳の中をいじったり、子どもが嫌がって暴れることで、耳の中に傷がついてしまう
- 押さえつけたり無理やり耳掃除をすることで、耳掃除に対する恐怖心を子どもに植えつけてしまう
1歳児はまだ危険が察知できない
1歳ごろのこどもは、「ダメ!」といってもなかなか自制がききません。
だんだんと歩けるようになり、つねに動き回って興味もあちこちにひろがります。
「ジッとして!」といってもジッとはしていませんし、ジッとしていると思っても突然動き出すなんてことも。
また危険察知能力もまだまだなので「いま耳掃除中だからジッとしていよう」なんてことは思いません。
そのため、1歳児の子どもの耳に棒状のものを入れるのはとても危険なことなんです。
とくに綿棒などを奥に入れすぎてしまうと鼓膜を傷つけることがあります。
上のお兄ちゃん、お姉ちゃんがいる場合はその子たちが走り回って、耳掃除中のママや子どもにぶつかって綿棒が耳の奥に入ってしまったなんてケースも多いです。
想像するだけで恐ろしいですね。
子供が自分で綿棒で耳を突いてしまいました。
痛みと出血が出てきたので夜間救急に走り、鼓膜損傷で点耳薬をもらいました。
週明けでも外来に行きますが、子供もめまい等なく出血も止まり、
特に異常はみられませんが心配になり書き込みいたしました・・・。
親の不注意で・・と反省です。
ーYahoo!知恵袋よりー
子どもの耳、入口から鼓膜まではすぐ近く!
子どもの耳、とくに乳幼児期は耳の入り口から鼓膜までは約1㎝程度と言われています。
また大人は外耳道がカーブしていますが、子どもは直線に近いかたちをしています。
そのため、綿棒などが簡単に鼓膜に届いてしまい、傷をつけてしまうことになるのです。
ちなみに大人と同じ長さになるのはおおむね小学校高学年以降となります。
念のため、定規で1㎝という長さを見てみました。
大人の耳の入り口から鼓膜まで3㎝というのもかなり短いと感じましたが、1㎝なんて綿棒の頭の部分と同じくらいの長さですよね。
実際目で見て確かめるとその短さがよくわかります。
耳の構造と働き
一般に“みみ”と云っているところは解剖学的には「耳介」と呼ばれ、本来は諸動物のように集音の役割を果たすべきところです。
耳の穴は「外耳道」と呼ばれ、入口より鼓膜まで約2.5㎝あり、空気の振動である音を鼓膜に送りこみます。
鼓膜は約1㎝直径のほぼ円形の薄い膜で、空気の振動を受け取り、鼓室(中耳腔ー中耳炎はここの炎症)の中にある三耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)に振動を伝え、音を感じる細胞のある内耳(蝸牛)に伝えます。
耳掃除で問題となりやすいのが、耳の入り口から外耳道~鼓膜となります。
少しだけ耳の構造、役割について触れておきました。
耳掃除をやらなかった場合のリスクは?
この場合、問題になるのは「耳垢栓塞(じこうせんそく)」です。
これは耳あかがたまりすぎて外耳道をふさいでしまう症状です。
日本人の耳あかは多くが乾燥してカサカサしたタイプですが、ひとによっては湿り気があってしっとりしている人もいます。
このタイプのひとは自然に耳あかが出にくいので、この症状になりやすいのです。
耳鼻科で専用の器具で耳あかを取ってもらいます。場合によっては点耳薬を入れて時間をかけて取ることもあります。
外耳道炎や鼓膜を傷つけた時の子どもの反応は?
耳掃除で外耳道に炎症が起こった場合や鼓膜を傷つけた場合の症状について説明します。
外耳道炎の症状
- 外耳道を傷つけたすぐは出血することがある
- 耳に触ると痛がる
- 耳の中が臭い
- 黄色い耳だれがある
- 微熱がでる
- 機嫌が悪い
鼓膜が傷ついている(破れた)とき
- 耳が聞こえにくい、言葉が聞き取りにくい、耳がボワァーとする
- 破れた瞬間は激痛が走るが、痛みが続くわけではない(鼓膜自体には痛覚はないといわれている)
- 気圧の変化などで痛みが出る
- 機嫌が悪い
- 耳を気にするしぐさ
外耳道炎の場合は抗菌薬を飲んだり、点耳薬が必要ですのでおかしいと思えばすぐに病院にいきましょう。
また鼓膜自体は自己修復能力があるので、自然に治ることが多いのですが自己判断は禁物です。
破れた範囲が広かったり、治りが悪かったり、鼓膜の奥にばい菌が入って感染したりすると症状や治療は複雑になります。
傷や損傷が鼓膜より奥の耳小骨や内耳にまでおよぶと、難聴など将来に影響を及ぼしかねません。
1歳くらいの子どもはまだしっかりと言葉を話せません。
自分で「耳が聞こえにくいの」などと症状を伝えることができません。
いつもと違うなど心配なことがあれば早めに病院で相談しましょう。
私がやっている娘の耳ケア
新生児のころは産科で指導された通り、風呂上がりに外から見えている部分だけを綿棒でふき取っていました。
新生児の耳の穴はとても小さいので、あえて奥まで入らないように大人用の綿棒を使っていました。
もともと耳掃除はそんなにしなくてもいいというのは知っていたので、たまに風呂上りに綿棒でふき取る程度にしていました。
耳鼻科で先生に言われ、勉強したあとは基本的に綿棒は使わなくなりました。
娘はカサカサ乾燥タイプの耳あかなので、自然に見えるところ(耳介の範囲)まで出てきます。
(ちなみに私も同じでしばらく耳掃除をしていないと、耳の外にポロっと耳あかが出てきます)
それを風呂場や風呂あがりにガーゼハンカチで軽くぬぐうようにしています。
今のところ聞こえが悪くなったということはありませんし、耳のトラブルもありません。
どうしても耳掃除したい!安全に行うには。。。
耳掃除するならいつ?- できれば風呂上りが湿っていて取りやすいです。
耳掃除の道具は?
- 固く鋭い耳かきやピンセットよりは、綿棒のほうが傷つけにくく使いやすいです。
- 道具は清潔なものを使いましょう。
耳掃除の方法は?
- 綿棒は奥に入りすぎないよう短く持ちましょう。
- 鼓膜までは1㎝しかありません!耳の入り口部分を綿棒で拭う程度にしましょう。
- 子どもが寝ているときやテレビなどに集中してジッとしている時を狙うと比較的安全です。
- 子どもは不意に動き出すことがあることを考え、動いてしまったときの心構えをしておきましょう。
- 固くなった耳あかには綿棒にオイルをつけて湿らせると取りやすくなります。
- まわりに子どもがいないときにしましょう。大人にも「今から耳掃除をするから」と声をかけておきます。
耳掃除の頻度は?
- 耳あかのタイプで違ってきます。
- カサカサ乾燥タイプのひとは自然に外に出ますので、しょっちゅう耳掃除する必要はありません。
- しっとり湿りタイプのひとはなかなか自然には排出されにくいので、たまに耳掃除が必要です。
- 耳鼻科の先生によっては2週間に1回、1ヵ月に1回、半年に1回、耳掃除なんて必要ないなど意見はさまざまです。
- 一度、耳鼻科に受診してみて自分のお子さんの耳あかタイプを見てもらい、どのくらいの頻度で耳掃除が必要か聞いてみるといいでしょう。
- 少なくとも毎日の耳掃除は不要ですよ。
1歳児はいろいろなことに興味を示しますし、大人のマネをよくします。
床に綿棒を落としておいたりすると、大人を真似て綿棒を耳に突っ込んだり、そこにきょうだいがぶつかって奥まで入ってしまったという事故も多いです。
ママやパパは十分、注意しましょうね。
耳掃除だけで耳鼻科に行っていいの?
答えは「はい!いいです」
耳掃除だけで病院に行ってもいいものか迷いますよね。
でも耳鼻科のお医者さんは「耳掃除だけでも来てください。むしろ家で無理やりやったことで子どもに恐怖心が残ったり、耳を傷つけるより専門家に任せてもらったほうがいいです」という意見が多いです。
子どもは耳鼻科系の病気にかかりやすいですから、基本的に耳鼻科のお医者さんや看護師さんは子どもの扱いに慣れています。
私が子どもを連れて行くクリニックは外観からして子どもの好きなポップな色使いで、院内の壁には動物の絵が描いてあります。
子どものおもちゃや本も置いてあり、キッズスペースも完備され子連れに配慮されています。
治療後は頑張ったご褒美に毎回アヒルのおもちゃをくれます。
診察時や治療のときは子どもが動くと大変危険です。
最後に耳鼻科で診察時に、ママがどのように子どもをホールドすればいいかも紹介しておきます。
- 耳鼻咽喉科診察時のお子さんの抑え方(力の強いお子さんのとき) – YouTube