みなさんはお子さんにテレビ、見せていますか?
もうすぐ2歳の我が家の娘は、テレビの音楽に合わせて踊ったり歌ったり。
私はその姿を微笑ましくみています。
大橋トリオさんの曲がテレビから流れると、娘(1歳)は楽しそうにくねくねします(笑)
— aki (@akilingling) 2018年2月7日
ただ用事をすませたい時にもテレビを見せていて、少し罪悪感というか、テレビに子守をさせているんじゃないかという気持ちがあるのも事実です。
そこで1歳児や小さな子どもにとって、テレビはどんなメリットとデメリットがあるのか、見せるときの注意点について勉強していきます。
今回は我が家での、テレビとの付き合い方の変化や考察も盛り込んで、お伝えしていきたいと思います。
テレビを見せることに罪悪感をもつママさんは多い
- もうすぐ1歳9か月になる娘がいます。子どもむけのDVDを見せていないと家事ができません。ダラダラみせることはありませんし、家事は最低限のことをやっているつもりです。テレビを見せて家事をしていることに、罪悪感を抱いています。
- 1歳半の男の子を育てています。息子は甘えん坊。遊んでほしがり足にしがみついて離れません。しっかり向き合って遊んでやると機嫌はいいのですが、それでは家事がなかなか進まないので、ついテレビを見せてその間にやってしまいます。
- 2歳の子をもつ母親です。今までとくに制限なくテレビを見せてきました。最近他のママさんの話しを聞いたり、そういえば言葉が遅い気がすると思いはじめました。限りなくテレビを見せてしまったことに、今さらながら後悔しています。今は少しでも子どもとの関わりを増やして、絵本を読んだりしています。そのためか急激に言葉がでるようになった気がします。
発言小町より
このようにテレビを見せることに、罪悪感をもっているママは多いようです。
でもテレビを見せないことには、家事がすすまない・ずっと子どもと2人きりで遊ぶのはしんどいなどの意見があるのも、もっともだと思います。
ところが育児本には「テレビはなるべく見せない」などと書かれていてます。
私たちは漠然と、子どもにとって「テレビ=悪」というような印象を刷り込まれています。
テレビを見せることは
「自分が楽をしている」「テレビに子守をさせている」
という思いに縛られ、苦しんでいるママは少なくありません。
テレビの使い方~我が家の場合~
今回この記事を書くにあたり、我が家のテレビとの付き合い方を見直してみました。
まずは我が家のテレビの現状を、1日の流れと共にご紹介します。
ちなみに私は今のところ外での仕事はしておらず、子どもは家でみています。
7時15分 朝食
8時~8時45分 子ども向けテレビ
食器洗い・食事の下ごしらえ・そうじ・洗濯物干し・自分の準備など
日中はテレビはなしでラジオをつけて過ごす
散歩や外遊び、買い物など
16時~子ども向けテレビ 夕飯の準備
17時 お風呂
17時45分 子どもむけ料理番組~アニメ 夕飯の仕上げ
18時ごろ 夕食
黄色の部分は私の行動で、娘がテレビを見ているうちに家事をすますという毎日です。
我が家では
- 食事のときはテレビはつけない
- 見る番組は基本子ども向け番組のみ
- 19時以降はテレビはつけない
- テレビに近づいて見ない、近づいたときは消す!
というルールを設けています。
私はテレビ好きなので、昔は見ていなくてもBGMのような感じでつけていました。
またミステリーやサスペンスが好きなんですが、子どもに見せたくないシーンが多く、見たい番組は録画にしています。
レコーダーには何年も前の番組が残って、いっぱいになっては消し、タイミングを狙ってため込んだドラマを見るという日々です。
テレビとの付き合い方、見直してみた
平均的な子どものテレビとの接触時間は
- 0~1歳で1日3時間程度
- 2~5歳で2時間~2時間半程度
といわれています。
我が家は一般家庭とくらべても、子どものテレビの視聴時間は長くもなく短くもなく平均的というところです。
ただ見直してみて娘の習慣や特徴について気づいたことがあります。
- 朝起きたらまず人形やおもちゃと一通り触れ合って遊ぶ
- テレビがついていても興味がないときは別の遊びをしている
- テレビは必ずしも毎日見なくてもいい様子
- 朝夕と同じ番組を見ているので、いつもやる歌やコーナーについては飽きて見ていない
- 興味のある番組はジッと止まって凝視している
- 集中して上手にひとり遊びができている
娘はテレビがついているからといって、必ずしもずっと見ているわけではありませんでした。
ただ好きな番組は15分間、ものすごく集中してみています。
あとは、おもちゃやお絵かきで上手にひとりで遊べる日が多くありました。
娘の習慣に気づき私の行動を変えてみる
以前は朝、娘が起きてきたらすぐにテレビをつけ、その間に朝食の準備をするというのが習慣でした。
今回、娘の朝の動きを観察したところ、娘は朝起きたらまず、人形やおもちゃと一通り触れ合って遊ぶという習慣があることに気づきました。
ならばその時間はテレビはいらないなと考え、なくしてみました。
また起きてすぐの食事は、いまいち食のすすみが悪いということにも気づきました。
起きて15分程度では頭もお腹も覚醒していないようで、30分ほどはとくに食事をねだる様子もなく遊んでいます。
それに合わせ私自身の行動も変えてみました。
- 朝食は手軽にできるものや作り置きにかえ、手早く準備ができるようにした
- 手の込んだものは娘が寝ている時間や私が早めに起きられた場合に作る
- 朝、すぐにキッチンに行かずにしばらく娘と遊ぶ
- 娘に「今からごはん作るね」と伝える
- なるべく洗い物が少なくなるように工夫する(調理用ビニール袋を使うなど)
- 洗い物は朝のうちにすまさなくてもいいと思うようにした
そうしたところ、朝のテレビ習慣はなしになりました。
朝しばらく娘と遊ぶというのは、5~15分くらいの短い時間です。
それで満足するのか、途中で私が立ち上がってもとくにグズることはありません。
またおおかたの言葉は理解しているので「今から〇〇してくるね」と声をかけることで「置いて行かれた」感がなく、ひとりでも集中して遊んでいます。
ちなみに今でもお出かけの時など、自分の準備や時間制限がある場合は、短い時間ですがテレビを見せています。
夕方の子ども向け番組は1日1回、娘にとっての楽しみで出てくるキャラクターも大好きなので、これについてはやめずに見せています。
あとは夕飯前の子ども向け料理番組は、簡単で手軽にできる料理を紹介してくれるので、参考がてら私も一緒に2人で見ています。
罪悪感がなくなりました
このように必要のないテレビは見せない、娘が見たいものを選んで見せることで、私は必要以上に罪悪感を抱かなくなりました。
むしろ娘と一緒にテレビの時間を楽しんでいる感じです。
また以前は午前午後と同じ番組をみていたので、飽きていつも流れる音楽のところでは一緒に踊らず、グズるときもありました。
でも今は1日1回の子ども番組をフルで楽しんで、一緒に踊りまくっています。
とはいえお仕事をされているママや予定がある場合などは「5分でも1分でも時間が惜しい!早く準備をしてほしい!」と思うのは当然ですね。
私の場合は上手くいきましたが、子どもの特徴や習慣はそれぞれに違うし、みんなが同じようにうまくいくとはいえません。
その場合も一度、余裕のあるときに子どもの習慣や行動を観察してみてください。
- 子どもは本当にテレビをみていますか?
- ただ何となくテレビをつけていませんか?
- ほかの遊びを上手にしていませんか?
『観察することで見えてくること』があるのではないでしょうか。
家事を一緒にやってみるのもいい
これは以前からやっていたことですが、洗濯物干しは娘と一緒にするようにしています。
お手伝いというほどのことはまだまだできませんが、ある程度こちらの言うことを理解はしているので、洗濯物を手渡すくらいはできます。
一緒にやる・お手伝いをしてもらうことで、テレビに頼らずにすみます。
また子どもの自立心や考える心・役に立てたという自信をもつことができます。
1歳児はまだできることは少ないかもしれませんが、本当にちょっとしたことでいいんです。
お手伝いができて、それを褒められたときの子どもの嬉しそうな顔はママにとっても最高の笑顔です。
2歳・3歳と年齢が上がるにつれ、一緒に料理ができたり掃除をしてくれたりもします。
お手伝いは子どもには良い習慣づけになりますし、ママも少し楽ができるので一石二鳥ですよ!
テレビの何がいけないの?
ところでテレビの何がダメだといわれるのでしょうか。
テレビが心配な点を挙げていきましょう。
- 長時間テレビを見せると言葉の発達が遅れる
- テレビを見ているだけで言葉が発達することはない
- テレビを見ている間は親子の関わりが減る
- テレビの電磁波が体に何らかの影響を及ぼす
- 近くで見ると目が悪くなる
- テレビは一方的な情報が垂れ流されている状態なので、相互の交流がない
- 暴力的な映像は子どもの心に影響し、子どもが暴力的になる場合もある
- 激しい場面の移り変わりや光の点滅、フラッシュなどが目や体に悪影響を及ぼす
- 外遊びや実体験での遊びが減る
- テレビを見てばかりでは運動不足になる
- テレビを見ながらすることは(たとえば食事など)集中できない
- 睡眠の妨げになる
たくさんありますねぇ。
これだけ見れば「やっぱりテレビはよくないな」と思ってしまいます。
では次にテレビを見せるメリットについて見ていきましょう。
テレビのいい点は?
ママにとっては
- 家事や用事が済ませられる
- 泣いていた子が泣き止む
ということがテレビの最大のメリットだと思います。
では子どもにとってはどうでしょうか。
一般的にいわれているメリットと、私の経験から感じた点をあげていきます。
- 映像を通じて直感的・視覚的に知らない情報をえられる
- 知識を得ることは、子どもの世界を広げることにつながる
- 子どもの想像力を高める
- マネが上手になる
- あまり外では見られないような他の子がする良い習慣(服をたたむ・お風呂に入る・歯磨きをするなど)を見てマネすることで、自分にも身につくきっかけになる
- 歌やダンスをテレビと一緒にする
- 親子のコミュニケーションツールになる
たとえば大人の場合。
外国に行ったことがなくても、テレビを見ることで外国に行った気分になれたりします。
ドラマを見て、自分とは違う人生を疑似体験するということもあるかもしれません。
子どもも同じで、見聞きしたことのない映像や音楽で想像を働かせたり、好きなキャラクターと一緒に遊んでいるような感覚になることもあるのではないでしょうか。
一概に「ダメ!」と決めつけるのではなく、上手に使えばうまく生活に用いることができると思います。
こんな記事もありますので参考に→日経デュアル~テレビ・スマホとの付き合いかたを科学的に知る~
ポケモンショック
ただテレビが原因で実害がでた例もあります。
1997年の12月に放送されたポケモンというアニメでの放送事故。
激しい光の点滅によって、多くの子どもが体調不良を訴えたという事例です。
専門家は
- 青と赤の交互の激し点滅
- 話が佳境にきており多くの子どもがテレビに近づいて見ていた
- 危険な光周波数であった
- アニメに集中しすぎて画面から目をそらすことがなかった
- 光や映像のちらつきによる脳の興奮状態
これらのことから、光過敏性発作という症状をおこしたものと分析しています。
この事故をきっかけにアニメが始まる前には
「テレビから離れてみてね」 「明るい部屋でみてね」というテロップが流れるようになりました。
またアニメの制作側でもフラッシュや点滅映像を控えるなど、予防策がとられるようになりました。
よくテレビでみかける、芸能人の謝罪会見。
この場面では、カメラのフラッシュが一斉にたかれていますね。
そこにも「激しいフラッシュに注意してください」などのテロップが流れています。
カメラの一斉のフラッシュは、大人であっても、まぶしく感じますよね。
テレビの場面によっては、子どもの体に重大な悪影響を及ぼす可能性があるのも事実です。
子どもにテレビを見せるときの注意点
ママにべったりの子や子どもがテレビを見たがるとき、お仕事をお持ちのママなど、それぞれの事情でテレビを見せる場面があると思います。
子ども、とくに1歳児くらいの小さい子が安全にテレビを見るための注意点を確認しておきましょう。
子供に長時間テレビを見せない
- 1回の視聴は30分くらいまで、長くて1時間まで
- テレビは見たい番組だけにして、つけっぱなしにしない
- 長時間見せっぱなしにしない
- 1日2~3時間までにする
なによりダメなのが、テレビを長時間見せっぱなしにすることです。
また1歳くらいの子どもはそもそも、そんなに集中が続くものではありません。
必要のない、ただいつも見ているからという理由でのテレビ視聴はやめましょう。
できるだけ子供一人でテレビを見せない
- できれば親も一緒に見る
- 子どもから問いかけがあったり振り返ったりしたら反応する
できれば親も一緒に踊ったり歌ったり、感じたことを伝えたりして、一緒にテレビを楽しむほうがいいですね。
ただ用事がある場合は難しいと思います。
そんなときは、たとえば食器洗いをしながらでも、口を動かすことはできますよね。
テレビを見ている子どもにむかって「ワンワン出てきたね」「次はなにかな~?」など声をかけてください。
声かけが苦手なママは歌を一緒に歌ったり、登場人物の言葉をマネてもいいと思います。
また子どもはずっとテレビを見ているわけではありません。
「ママも見て!」「おもしろいね!」というようによくママのほうを振り返ったり指をさしたりします。
そのときは、できる限り反応してあげてほしいと思います。
ひとりで見せっぱなしにしないということが、なにより大切なんですね。
見せるテレビ番組は大人がしっかり選別する
- 残虐・暴力的・性的なシーンのあるものは見せない
- CMはカットして編集するといい
見せる番組は大人がしっかりと選別して、子どもにふさわしい番組を見せるようにしましょう。
イギリスでは暴力的なシーンは、とくに低年齢の子どもほど影響をうけやすく、攻撃性やおびえた反応をしめすという研究結果が出ています。
CMは映像がコロコロ変わって、鮮やかな色や奇抜な色などもどんどん出てきます。
また音も少し大きくなります。
できればCMをカットして、独自の見やすい番組を作ってあげるのもいいでしょう。
部屋の明るさとテレビに近づくのは注意
- 部屋は明るして見る
- テレビの明るさ調整機能を使う
- テレビに近づきすぎない
暗い部屋で明るい画面を近づいて見ることは、とくに目にダメージをおよぼします。
光過敏性発作の可能性も高まりますので、注意が必要です。
1歳児は言葉で言ってもなかなか伝わりにくいですが、言い続けることが重要です。
もし近づいたらテレビを消す、柵をもうけるなどの対策をしましょう。
またテレビには明るさ(輝度)調整機能というものがついています。
初期設定では明るすぎるものがほとんどなので、少し暗めに調整すると目に優しく、省エネにもなります。
こちらでは、テレビのサイズと最適な視聴距離を説明しています→SHARPコールセンター
寝る前・食事中のテレビは見ない
- 最低でも就寝時間の1時間前にはテレビを見ないようにする
- 食事中はテレビを消す
テレビは睡眠や食事などの生活習慣にも影響します。
子どもがよい習慣を身につけるためには、大人も節度をもってテレビと付き合うようにしましょう。
テレビのメリットを活かしつつ実体験も!
テレビは、自分の経験していないことを疑似体験できるよさがあります。
ただそれは実体験に勝るものではありません。
実際に目で見て触って匂いをかいで、五感で感じた経験が子どもの心を養うのです。
まとめ
子どもとテレビの関係についてみてきました。
今回は我が家の習慣を見直すという意味でも、とても勉強になる機会になったと思います。
テレビは便利です。
子どもにとっても魅力的なものでもあります。
でもそれに支配されてはいけません。
よくロボットに支配されてしまった世界を描いた映画がつくられますよね。
それと同じで機械に人生を支配されない、機械と上手に付き合って、うまく活用するということが一番大切だと感じました。