1歳といえば乳児を卒業して幼児期に入り、体つきや動きがより子どもらしく成長する時期。
ひとりで立ったり、不安定ながらも自分で歩こうとする時期でもあります。
行動範囲が格段に広がるので、安全な睡眠環境をつくるのにもママは神経を使いますね。
またベビーベッドを卒業したら、次はどこに寝かせるの?という疑問も出てきます。
今回は1歳児とベッドに焦点を当て、安全で快適な睡眠環境つくりについて勉強していきたいと思います。
ベビーベッドはいつまで使う?
まずベビーベッドについて。
ベビーベッド、みなさん買いましたか?
うちはミニサイズのベビーベッドを買いました。
ベビーベッドにはおもに2種類のサイズがありまして
- ミニサイズ 90㎝×60㎝
- スタンダード 120㎝×70㎝ です。
両方とも基本的には生後24か月、つまり2歳までは使えるという設定で作られています。
1歳児の身長はだいたい70~80㎝といったところなので、ミニサイズでも寝れないことはないという感じです。
ただ実際に2歳まで使っているご家庭は少ないです。
これはつかまり立ちやハイハイをしはじめて、柵を乗り越えて落ちそうで危ないというのが一番の理由となっています。
うちの娘は生後8か月の後半にはつかまり立ちをしはじめ、どうみても危険なのでこの頃にベビーベッドはお役御免になりました。
生後8ヵ月にもなるとつかまり立ちをします。
特に赤ちゃんは、体のわりに頭が大きく重いので、バランスを崩しやすいです。
目を離したすきにベビーベッドから落ちた、という事故もたいへん多いです。
2歳はあくまで目安としてお子さんの成長具合に合わせて、いつまで使えるか判断するのが一番といえます。
我が家の寝室事情
我が家の場合は、まだ娘が生まれていなかったころは、セミダブルのベッドを2つ並べて寝ていました。
娘が生まれてからは、大人のベッドの横にミニサイズのベビーベッドをおいて寝ていました。
ただ娘はベビーベッドがあまりお好みではなく、また寝入ってからベッドに寝かすまでの揺れで起きてしまうこともあり、あまりベビーベッドは活用できませんでした。
それでもリビングでお昼寝用には使っていたのですが、さきほどもお伝えした通り、生後8か月の後半になるとつかまり立ちをするようになり転落の危険があったし、部屋も狭くなるので結局ベビーベッドは押し入れの中へ。
一応長く使えるようにとベビーサークルにもなるタイプだったんですが、サークルにすると柵が高すぎて出し入れが大変。
しかも狭いし暗いので娘も嫌がってしまい、ベビーサークルとしても使えずじまいでした(-_-)
ベビーベッドのあとは
ベビーベッドを片づけたあとですが、うちの場合は布団で「川」の字スタイルの寝室にしました。
セミダブルのベッドでは微妙に狭いし、何より子どもが転落する危険があるので床で寝るのが一番安全かなという理由です。
セミダブルのベッドは今のところ、カバーをかけてお客さん用といずれ子どもが大きくなってから、また戻る用に待機となっています。
うちはこちらの商品とマットレスを併用して、横は隙間なく、つなぎ目もないので広々と快適に川の字で眠れています→家族で眠るシリーズ
ただ床寝は湿気とホコリ・カビ・ダニとの闘いでもあります。
昔アパートで使っていた折りたたみのマットレスが、汗と湿気で点々と黒いシミ=カビが発生したことがあります。
今はその苦い思い出を胸に、毎日カビやホコリ対策に試行錯誤しています。
その方法を少し紹介!
- 毎朝掛け布団は折りたたんで、少しでも空気が通るようにする
- こまめな布団干し
- マットレスと敷き布団の間に除湿マットや防水シーツをはさむ
- こまめな掃除
- 空気清浄機の使用
という感じですが、この布団干しけっこうな重労働。
しかも娘が何かに集中しているときや、夫が休みで娘をみておいてもらえるときでないと干せないので、タイミングやできる日が限られてきます。
掃除に関しても同じくですし、これまためんどくさい。
できれば布団乾燥機なんかあるといいんですが、お金がかかるので夫と要相談になります。
広々と安全に眠れるのはいいのですが、布団で床寝ってけっこう面倒なことが多いんですよね。
子どもはなぜ寝相が悪い!?
そもそもベビーベッドのあと、ベッドか布団かを迷うのは、子どもの寝相の悪さが原因のひとつですよね。
あちこち動き回って落ちる危険があるので、ベッドには寝かせられないという意見がとくに多いんです。
子どもってなぜあんなに寝相が悪いのでしょう(笑)
なかにはジッとして静かに寝る子もいるかもしれませんが、子どもは基本的に寝相が悪く「朝起きたら頭と足が逆さになっていた」ということも日常茶飯事。
我が家の娘も必ずといっていいほど寝ながら上のほうにズリ上がったり、夜中に足で蹴られたり、とにかく寝相が悪いです。
冬なんか寒いのに布団を蹴飛ばして、手もバンザイで風邪をひかないかと何度も布団をかけなおしては、蹴飛ばしの繰り返しです。
でもこの寝相の悪さ、ちゃんと理由があるんです。
- 睡眠が深くしっかりと脳が休んでいると体の制御がおろそかになり、体があちこちに動いてしまう
- 脳や体を休める(よく眠る)ためには体温を下げる必要があり、手足を出したり寝返りをうって布団の中の温度をさげるなどで調整している
- 子どもは脳は動いているが、体は休んでいる浅い眠り(レム睡眠)の時間が多いため、寝返りが多くなる
- 寝ている間に今日あったことを頭の中で反復し脳にインプットしている
- 子どもにとって不可欠な成長ホルモンは睡眠中にもっともよく出て、このホルモンは体の内部の温度が下がると活発になる
- 体の内部の温度が下がるということは、体の表面温が上がるため、子ども自身は暑くなり布団を蹴ったり寝返りをうったりする
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寝相が悪い!
子どもの寝相の悪さは、むしろよく眠れているというあかしであり、つまりは安心して見守っていいということになりますね。
ベビーベッドのあとはベッドか布団か
さてベビーベッドを卒業した。。ではそのあとはどうする?という疑問についてです。
大きくはベッド派と布団派にわかれます。
それぞれの意見とメリット・デメリットについてみていきましょう。
布団派の意見
- ベッドがないと広々と暮らせるようになりました。子どもが落ちないかヒヤヒヤすることもないし、親としても安心して眠れます。
- 1歳になったときにベビーベッドの柵を乗り越え、落ちてしまいました。ケガはなく泣いただけで済みましたが、もう怖くてベッドには寝かせられません。寝相も悪いので家族みんなで川の字が安心です。
Yahoo!知恵袋より
布団で寝ることのメリット
- 高いところから落ちる危険がない
- 布団をたためばスペースができる
- 干したり洗ったりできる
布団で寝ることのデメリット
- 床に近いのでホコリが気になる
- 布団の上げ下ろしやたたむのが面倒
- 敷きっぱなしにしているとカビやダニの温床になる
- こまめな布団干しや掃除が必要
べッド派の意見
- うちの子はアトピー・アレルギーもちなので、床から舞うホコリや湿気、カビが気になってベッドにしています。
- 毎日布団の上げ下ろしが面倒でそんな余裕もないので、ベッド派です。
- アパート暮らしなので、子どもが生まれていないときに買ったベッドを処分することもできず、かといって別に寝室をつくるほどの部屋数もないので、結局は大人のベッドで添い寝しています。
Yahoo!知恵袋より
ベッドで寝ることのメリット
- 毎朝布団を片付けなくてもよい
- マッドレスはある程度、厚みがあるので薄い布団で体が痛くなるということがない
- 床から高さがあるので、さほどホコリを気にしなくてもよい
ベッドで寝ることのデメリット
- 部屋が狭くなる
- ベッドから落ちる危険がある
- ベッドのマッドレスが洗濯できない
それぞれにメリット・デメリットがあります。
こればっかりはそれぞれの子どもの特性や住宅事情、家事負担をどの程度増やせるかなどで変わるので、一概にコレ!とは断言しにくいです。
メリット・デメリットをふまえ、ご自分の家庭に合った方法はどれか、よく考えシュミレーションしたうえで選択してみてください。
ベッドガード・ベッドフェンス・ベッド柵は1歳児には危険
ベッドで寝る子どもさん向けに、ベッドガード・ベッドフェンス・ベッド柵が販売されています。
ベッド柵のついていない大人用ベッドに後付けで柵がつけられるもので、これ、一見よさそうに感じますよね。
転落予防になるし、ひとりで寝かせていても安全なような気がします。
でもちょっと待って!
実は過去に、ベッドガードでの乳児の死亡事故が起こっているんです。
ベッドガードは生後18か月未満では使わない!
そもそもベッドガードは、生後18か月未満(1歳6ヶ月未満)の子どもには絶対に使用しないように注意喚起がされています。
こちらは過去にあった事例→日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会より ベッドガード使用時の窒息
日本小児科学会の報告では、2016年に生後6か月の乳児が、ベッドガードとマッドレスの間に挟まれ窒息する事故があったとしています。
また2017年には8月・9月とベッドガードとマッドレスの間に、乳児が挟まれ死亡する事故が東京で起きています。
アメリカでは2000年~2010年の間で、ベッドガードによる幼児の事故が132件ありました。
そのうち13件は死亡事故といいます。
ベッドとマットレスの隙間にはまり込んでしまう以外にも、ベッドガード自体の隙間やベッドガードを2つ並べたときにできた真ん中の隙間などに子どもの頭や首が挟まれ、窒息してしまうというケースも少なくありません。
大人であっても、とくに高齢者や病院・介護施設などでベッドガードやベッド用手すりでの事故が多くおこっています。
ベッド柵類でのはさまれについての注意 医療・介護ベッド安全普及協議会
ベッドガードは一見、安全対策に効果的なように思えますが、一歩間違えれば子どもの命を奪いかねない道具ということを知っておくべきでしょう。
転落も怖いが窒息はもっと怖い
ベッドガードを使う一番の理由は転落予防ですよね。
ただ先ほども説明した通り、ベッドガードには窒息の危険があります。
窒息での死亡事故は0歳で圧倒的に多く発生しており、1~2歳でも上位となっています。
しかも0歳児の死亡事故のうち8割が窒息死で、さらには就寝時の窒息死が最も多く発生しているという報告が消費者庁からだされています。
子供の事故防止関連 「人口動態調査」調査票分析 ~事故の発生傾向について~ 平成28年11月2日「第 2回子供の事故防止関係府省庁連絡会議」資料 消費者庁消費者安全課
転落が原因で死亡する例はあまり聞かないまれなケースですが、窒息による死亡事故は年々増えており、さまざまな機関から注意喚起がだされています。
またベッドガードを乗り越えようと、さらに高いところから転落する。
あるいはベッドガードにもたれるなどして、ガードがはずれるという危険性もあります。
ベッドを使いたい!1歳児の安全な睡眠環境のために
それでも住宅事情などで、1歳くらいのお子さんをベッドで寝かせたいケースもあるでしょう。
そのようなかたのために、安全にベッドで寝かせる方法や安全な睡眠環境について提案したいと思います。
絶対に隙間ができないように確認してください。
隙間があればそこに落ちてはさまれ、窒息の危険があります。
- ベッドガードを使用するときは使用可能年齢を守り、安全性を考慮した製品を買う
- ベッドガードを使用するときは隙間がないか・外れやゆるみがないかなど安全に使用できるよう確認する
- ベッドガードがあるからと過信せず、大人の目のあるところで使う
安全に使用できるよう、過去の事例なども知ったうえで規定をしっかり守って使用しましょう。
不必要で多すぎるクッション・ぬいぐるみ・タオルなどは顔や口を覆うなどの危険があります。
仮にベッドから落ちてしまったときも、やわらかい床なら安全ですよね。
落ちても衝撃を吸収してくれるような厚みのあるカーペットやジョイントマット、毛布や布団を敷くなどの工夫をしましょう。
これ↓↓なんかいいですね!
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最近は離れていても子どもの様子を確認できる、通信モニターや音声モニターが販売されています。
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まとめ
さて今回は1歳児とベッド、睡眠環境について勉強してきました。
子どもにとって睡眠は1日の記憶を脳にインプットしたり、成長ホルモンを出したりと、とても大切な役割を果たしています。
また1歳児は赤ちゃんのころと違って、体の動きや興味・関心が増えるぶん危険なことも多くなります。
子どもにとって快適で安全な睡眠環境つくりは、これからの子どもの成長発達に欠かせない大切な要素のひとつとなります。
お子さんがよりよく眠れるために、最高の睡眠環境をつくってあげたいですね。