母乳って何歳頃まであげるもの?
我が子が1歳近くなるとそんな疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
実は、世界の卒乳平均年齢は4.2歳!
日本人からすると驚きますよね。
日本では1~2歳での卒乳が平均的なようです。
ママたちの親世代では1歳前後での断乳が一般的だったため「まだ飲ませているの?」なんて言われたことのあるママも多いのではないでしょうか?
でも焦ることなどありませんよ!
ママと赤ちゃんに合った時期に卒乳していきましょうね。
今回は卒乳の時期によるメリットやデメリットをご紹介します。
卒乳と断乳の違い
卒乳とは?
卒乳とは、赤ちゃんの意思で母乳を飲まなくなることです。
しかし、卒乳にも二つのタイプがあります。
◎自然卒乳
離乳食が進み、様々な遊びに興味を持った赤ちゃんは母乳への執着が薄れ、徐々に授乳回数が減り、自然と母乳を欲しがらなくなります。
ママが何をするわけでもなく、赤ちゃんの意思で自然と授乳が必要なくなります。
◎計画的卒乳
計画的卒乳は、ママが計画的に授乳回数を減らして、最後は赤ちゃんの意思で卒乳させます。
赤ちゃんの様子を見て無理なく行うことが大切なため、無理やりおっぱいを取り上げることはしません。
断乳とは?
卒乳のほかに、断乳という言葉を聞いたことはありませんか?
断乳は、赤ちゃんの意思ではなく、ママが授乳をやめることを言います。
当然赤ちゃんはおっぱいが欲しくて泣き叫びますし、行うには相当の覚悟が必要です。
また、計画的卒乳と同様、授乳回数を徐々に減らしておくことが大切です。
大抵は1週間ほどで赤ちゃんが諦めてくれるのですが、私の知り合いでは2週間毎晩泣き叫ばれたというママもいますので、時期や方法はしっかりと考えておいた方が良いでしょう。
母乳は何歳まで与えていた?
冒頭にも書いた通り、日本では1歳台で卒乳する人が多いようです。
しかし、つい十数年ほど前までは1歳前後で断乳が一般だったのです。
これには、「母乳の栄養がなくなるから」や「おっぱいへの執着が強くなるから」など様々な理由が付けられていたのですが……。
ぶっちゃけ、嘘です。
嘘というより間違った情報が信じられていたという書き方が合っているのかもしれません。
母乳が出ている限り、「母乳の栄養がなくなる」なんてことはありません。
ママの身体で作られた栄養成分や免疫成分は授乳を続ける限り赤ちゃんに与えることができます。
宜しければこの過去記事をご覧くださいね!
とはいえ、ママや赤ちゃんによって、卒乳の時期は違ってきます。
例えば、ママの仕事の都合で1歳前に卒乳した方が親子ともに負担が少ない場合もあれば、逆に、寝る前だけの授乳を3~4歳頃まで続ける方が合っている場合もあります。
各家庭の生活、赤ちゃんの性格、ママの気持ち、色んな面を考慮して無理のない時期に卒乳させてあげましょう。
卒乳をしてもいいサインは?
ママの仕事の都合や、体調や精神面で母乳をやめた方が良い場合を除き、卒乳は以下の条件をクリアしてからが良いでしょう。
- ストローやコップを使い、お茶が飲める
- 離乳食が3回食、なおかつ様々な食材から栄養を摂れる
- ひとりで歩ける、様々なものに興味を持つ
- 乳腺炎などのおっぱいトラブルがない
母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養源であり、親子の大切なスキンシップです。
授乳時間が無くなる分、食事でしっかりと栄養を摂らせ、精神面が満たされるよう一緒に遊んだり甘えさせてあげる時間を作ってあげましょう。
これらのサインが出そろっていても親子ともに授乳を続ける意思があるなら授乳を続けても構いません。
卒乳は親子ともに負担をできる限り少なく行えることが理想です。
卒乳に踏み切る場合、自然に回数が減っている場合は良いのですが、減っていない場合は徐々に一日の授乳回数を減らして、長い期間をかけて計画的に卒乳を目指しましょう。
~1歳頃までに卒乳するメリット・デメリット
0歳台での卒乳は平均よりも早い時期に当たります。
仕事や心身的な理由から、必要に迫られて決断するママが多いかもしれませんね。
メリット
- 子供を預けやすくなる
母乳の時間を気にしなくても良いため、外出などもしやすくなります。
- 夜間授乳で起こされることがなくなる
授乳のために起きていたママはその必要がなくなりますね。
慣れるまでは授乳をしていた時間に起きぐずることもありますが、ぐっすり眠れるようになるママが多いようです。
- お酒、コーヒーなどの嗜好品を自由に飲食できる
甘いものや揚げ物など母乳に良くないとされていたものも気にせず食べられるようになります。
しかし、卒乳後も乳腺トラブルの可能性がなくなるわけではありませんので、様子を見つつトライしましょう。
- 離乳食をあまり食べない子でも卒乳することで食べるようになることも
母乳がなくなりお腹がすく分、食欲が湧くようです。
デメリット
- 母乳からの免疫や栄養がなくなる
母乳には栄養や免疫成分が含まれており、赤ちゃんの健康に一役買っています。
ですから、風邪をひきやすくなったという子もいます。
- 便秘になりやすくなる
母乳は消化が良く、腸の働きを整える成分が含まれています。
また、この時期の子供は少しずつしか水分補給ができません。
そのため、卒乳後便秘になりやすくなったという子もいます。
- ぐずった時に落ち着かせるまで時間がかかるようになる場合も
おっぱいを精神安定剤にしている子の場合、泣き止ませる方法に困ることもあるようです。
1歳~2歳半頃までに卒乳するメリット・デメリット
日本ではこの頃が平均的な卒乳時期です。
ちょうど入園前ということもあり、園の説明会などで言われることもあるみたいです。
メリット
- しっかりと食べられる子が増えてくる時期なので、栄養面の心配が少ない
食べられる食材が増えてくる時期です。
また、身体を動かすため食べる量も増えてきます。
そのため、母乳が無くても安心というママが多いようです。
- このころには母乳の分泌が減っているママもいるので、その場合卒乳時の乳腺トラブルになりにくい
卒乳時に胸がパンパンに張ってしまうママや、中には乳腺炎になってしまうママもいます。
母乳の分泌が減っている状態で卒乳すれば、その後のケアがほとんど必要ないこともあります。
- ある程度の言い聞かせをして自立を促しながら卒乳できる
簡単な言葉なら理解できるようになってきますので、「おっぱいバイバイしようね」と卒乳を少しずつ匂わせていくことができます。
赤ちゃんも心の中で様々な葛藤をしながら卒乳を受け入れていくことで、精神的な自立へつなげることができます。
デメリット
- 外からの刺激が増える時期なので、授乳がなくなった代わりに夜泣きが始まることも
1歳を過ぎてから夜泣きが始まったという子も少なくありません。
おっぱいという心のよりどころがなくなり、情緒不安定になる子もいます。
- イヤイヤ期と重なるためおっぱいという安定剤がなくなると暴れた時に大変
イヤイヤ期におっぱいがあるとすごく楽だという話を耳にしたことがあります。
時期が重なると暴れた時の収め方には工夫が必要でしょう。
- 何かあるとおっぱいという癖ができていると卒乳まで時間がかかる
執着心が強い子はしっかりと計画的に進めた方がよさそうです。
2歳半以降に卒乳するメリット・デメリット
ママの希望や育児方針で母乳育児を続けているというママもいれば、何度か卒乳しようとしたけれど失敗したというママもいます。
子供も様々なことを理解する年齢ですので、その親子に合わせた時期に卒乳できると良いですね。
メリット
- 授乳による幸福感やスキンシップを、長い間堪能できる
なんといってもこれが一番なのではないでしょうか。
一日一回だけだとしても子供からすると一番うれしい時間かもしれませんね。
- 外で何かがあっても母乳という安心感がある
子供は初めてのことにたくさん遭遇し、たくさんの刺激を受けます。
甘えられる場所があると精神的にも強くなれますよね。
- 言い聞かせ、話し合いによる卒乳ができるため、卒乳によりお子様の成長が見られることも
自分で納得していくことで安定した精神状態で卒乳することができます。
こういうふうに言ってもらえたら救われる…(T_T)
息子が卒乳した時母乳外来にいったけど、その時担当して下さった先生は、『赤ちゃんにとって、へその緒を切った時が最初の親離れ、卒乳した時が二度目の親離れなんですよ。お兄ちゃんは自分で決めて立派ですね』って言ってくださったの覚えてる>RT— ちぇりこ@チャボレッド (@cherrynoomeme) January 16, 2018
デメリット
- その子の性格によってはおっぱいがあることによって甘えん坊になってしまい、なかなか卒乳に踏み切れない場合も
この場合ママも卒乳を寂しく思っており、それが子供に伝わっていることもあるようです。
- 周りからの理解が得られない
日本ではまだ長期の授乳をしているママは少ないです。
「まだ飲ませているの?」と言われてしまうこともあります。
- 長い間ママの食生活が制限される
お酒やカフェインなど、授乳中は何かと制限されてしまいます。
卒乳と断乳の経験談と、ちょっとした後悔
私は卒乳してからかなり身体も精神的にもラクになった…何より身体の回復っぷりがすごかったから授乳って本当に体力持っていかれてたんだなと実感した。あとは外出先で授乳の心配しなくていいし授乳しやすい服ばかり着なくて良くなったのも嬉しかったw
— あんず (@omochi2015) January 20, 2018
ちなみに私の場合、長女の時は1歳過ぎに断乳、次女の時は1歳直前に自然卒乳しました。
次女の時は自然と回数が減り、夜寝る前に飲ませているだけだったのですが、ある日たくさん遊んだ日に疲れ切っておっぱいのことを忘れて寝てしまい、そのまま卒乳に至りました。
長女の時は母の勧めと、何より私が育児に精神的な負担を感じていたため断乳に踏み切りました。
断乳を実施した日から3日間は寝かしつけと夜泣きは抱っこやおんぶで家じゅうを歩き回り、さらにおっぱいは岩のように硬くなりちょっと触れるのも痛いほど。
比較的早く乳離れできた我が子ですが、今考えてみると、母乳はまだたくさん出ていた上、よく風邪をひく子なため、もっと続ければよかったと思っています。
これから卒乳を迎えるママにはぜひよく考えたうえで、綿密な計画を立てて後悔しない卒乳をしてほしいと思います。
まとめ
母乳を何歳まで飲ませるか、という話はママたち同士で集まるとよく話題になったりしますよね。
卒乳の時期別のメリットデメリットはその親子により異なってくるかと思います。
色んな意見もありますが、ママは自分と赤ちゃんのことだけ考えて決めてあげてくださいね。
それから、卒乳後はパパが育児で活躍する場がいっぱいです。
卒乳時からしっかりと協力してもらいましょう!