常温保存の母乳は飲ませてOK?冷蔵や冷凍の保存方法と温め方のコツとは!

マタママ

母乳は常温で何時間まで置いておけるのでしょうか?

できれば新鮮な母乳をあげたいとは思いますが、どうしてもできないときもありますよね。

授乳の時にあまり飲まなかったから、数時間だけ預けたいから、など母乳を保存したい理由は様々です。

母乳を保存できる期限は保存方法によって異なります。

赤ちゃんの飲むものですから正しい知識を身に着けたいですよね。

今回は「常温」「冷蔵」「冷凍」それぞれの保存方法と期限についてご紹介したいと思います。

 

母乳を保存するならまずは搾乳

搾乳には手搾りと搾乳機を使う方法がありますが、母乳を保存するなら搾乳機を使用しましょう。

手指には様々な雑菌が付着しており、保存している間に繁殖してしまう可能性があるからです。

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◆おすすめの搾乳機

搾乳機にはボタン一つで搾乳ができる電動のものと、ポンプまたはレバー式の手動のものがあります。

価格帯は電動のものが大体10,000円~20,000円、手動のものは3,000円~6,000円のものが多いようです。

搾乳は意外と時間がかかり手が疲れるため、搾乳の機会が多い場合やしこりができやすいという場合は電動を選んでも良いかと思います。

しかし、高価なもののためどれほど使うかわからない場合は手動のもので充分でしょう。

ちなみに私は電動、手動のポンプ式とレバー式、をそれぞれ使ったことがあります。

個人的なおすすめはメデラ社の手動搾乳機です。

搾乳機は物によっては使用感が痛いものや手動の場合レバーが硬めのものなどありますが、メデラ社のものは搾乳しやすく繊細な調節もしやすいと感じました。

乳房の形や好みにより合う商品は変わってくるかと思いますのでぜひ調べてみてください。

 

これ楽天でも大人気です!

 

 

◆搾乳の手順

  1. 搾乳機と保存容器はあらかじめ消毒しておきます
  2. ティッシュやガーゼを準備しておきます
  3. 搾乳機のラッパ型の搾乳口を搾乳する側の手で乳房に当てます(隙間が開かないよう注意)
  4. もう片方の手で搾乳機を操作します
  5. 上手く搾乳口がセットできない場合は乳頭周りを手搾りでほぐしてから当てると良いでしょう
  6. 母乳が溜まっている部分(しこり部分)を圧迫すると、まんべんなく行うとすべての乳腺から搾乳することができます
  7. これを左右の乳房で行います

電動・手動ともにしっかりと母乳が取れる強さ、なおかつ痛くない程度の強さで搾乳しましょう。

弱すぎてはあまり母乳が取れずしこりの原因になりますし、強すぎては乳腺を痛めかねません。

加減を調整することが大切です。

 

「常温」で放置した母乳は飲ませても大丈夫?

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搾乳した母乳をそのまま放置すると雑菌が繁殖するなんて話を聞いたことはありませんか?

しかし、厳密にいえばこの噂はまちがいです。

母乳は「常温の条件下」なら4時間は雑菌が増えない!といわれています。

(6時間という見解もあるようです)

それどころか、母乳に含まれるマクロファージが混ざってしまった雑菌を食べてくれるため、絞りたてよりも雑菌が減るというのです!

驚きですよね。赤ちゃんを守るための力は本当に神秘的です。

しかし、常温の条件下というのが絶対です。

この場合の常温は、室温25℃以下、湿度50%程度を指します。

とはいえ、常温保存は基本的にはおすすめしません。

雑菌は目には見えませんし、ママにも不安が残りますよね。

ですから、普段母乳を保存する場合は冷蔵冷凍で保存しましょう。

でも、常温(25度以下、湿度50%程度)で4時間以内ならば保存がきくということは、一応知識として入れておくと良いでしょう。

なぜかというと、例えば災害時など冷蔵庫がつかえない時に搾乳しなければいけない状況になった場合、必ず役に立つからです。

その際はできれば密閉して、直射日光の当たらない常温の条件が保たれやすいところに置くと良いでしょう。

また、室温が15度以下ならば24時間、4度以下という条件下であれば2~3日保存できるといわれていますので、一応覚えておくと良いですね。

 

母乳を保存する方法と期限と注意点

搾乳した母乳は冷蔵または冷凍で保存できます。

保存方法により期限が違うため、状況や用途によって使い分けることが大切です。

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母乳を「冷蔵」で保存する

◆母乳を『冷蔵』で保存した場合の使用期限

母乳を冷蔵で保存する場合、24時間以内に使い切るようにしましょう。

厳密にいえば、上項に書いた通り4度以下で2~3日の保存が可能ですが、庫内の温度変化による影響や他食品からの影響を考慮し、24時間以内が望ましいのです。

特に低月齢の場合はより注意して早めに飲ませるようにしましょう。

◆母乳の『冷蔵』保存方法

必ず消毒した保存容器を使い、蓋をして密閉するようにしてください。

何時に搾乳したものか忘れないためにも、マスキングテープに日付と時間を記入して保存容器へ貼っておくことをおすすめします。

庫内といってもドア付近は温度が変化しやすいため、奥の方に入れると良いでしょう。

 

母乳を「冷凍」で保存する方法

◆母乳を『冷凍』で保存した場合の使用期限

冷凍保存した母乳は2週間~1カ月で使い切るようにしましょう。

厳密にいえば、急速冷凍したものならば6か月~12カ月可能といわれていますが、様々な影響を考慮し1カ月以内が望ましいのです。

しかし、こちらも冷蔵保存同様、月齢に合わせて期間を調整する必要があります。

◆母乳の『冷凍』保存方法

冷蔵保存の場合は専用の母乳パックを使いましょう。

赤ちゃん用品店や薬局で購入することができますし、通販などでも手軽に購入できます。

保存した母乳は必ず密封、日時記入をしてください。

 

保存した母乳は温めてから飲ませましょう

●『冷蔵』保存した母乳

保存容器ごと湯せんにかけてゆっくりと温めます。

この時のお湯は50度未満のものを使いましょう。

人肌くらいになれば飲ませてOKです。

●『冷凍』保存した母乳

冷凍の場合は、まず解凍作業が必要です。

解凍は、半日程度冷蔵庫に入れる、または、流水に浸して行うようにしましょう。

解凍できた母乳は冷蔵保存のものと同じく、人肌になるまで50度未満の湯せんにかけます。

 

▲母乳を温める時の注意点

1、解凍や温める際に電子レンジや熱湯は使用しないでください。

母乳に含まれる栄養成分が壊れてしまったり、容器内の母乳が必要以上に熱くなり赤ちゃんが火傷してしまう恐れがあります。

2、一度保存した母乳は飲み残したからといって再保存してはいけません。

同じように、一度解凍した母乳は再冷凍しないでください

栄養面、衛生面においてリスクがあります。

 

まとめ

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母乳を保存する理由や用途は様々ですが、赤ちゃんには安心なものを飲んでほしいですよね。

仕事復帰したママさんは保育園で「母乳は冷凍保存したものを持ってきてください」などと指示されたりします。

持ち運びの際には保冷バッグに保冷剤とともに入れてなるべく温度を保つようにしましょう。

また、私がおすすめしたいのは、災害時に備えて定期的に冷凍母乳を作っておくことです。

とはいえ、むやみに搾乳しすぎると授乳ペースが狂い乳房トラブルを招いてしまうこともありますので、様子を見て行うことが大切です。

もちろん、パパやおばあちゃんに預けたいという理由や、乳頭トラブルがひどく直母できないという理由などでも母乳保存は役に立ちます。

ぜひ手順や注意事項などを覚えておくと良いですね。