冷え解消や健康維持としてお馴染みの足湯。
当然妊婦にもいいでしょう!と既に生活に取り入れている人もいるかもしれませんね。
しかし一方で
「妊婦の足湯はやめた方がいい」という意見があることはご存知ですか?
妊娠初期・後期の入浴や泉質によっても妊婦は控えた方がいいとされているところもあります。
一体どういうことなのか、ご紹介していきましょう。
妊婦の足湯はOK!いいとされる理由とは?
足湯は妊娠中の様々なトラブル予防・改善、より健やかな妊婦生活を期待できます。
また比較的安全で短時間でできる方法というところが妊婦にとってはメリットが大きいです。
以下に具体的にどのようなことが期待できるか記載しています。
冷えの改善
妊婦に体の冷えは大敵!ということはあなたも聞いたことがあると思います。
体のひどい冷えが続くと、何かしらの赤ちゃんに影響がある考えられます。
子宮収縮もその一つです。
足先にある太い血管の中には、子宮の裏側に直結しているものがあります。
足先が冷えていると、血液も冷やされます。
その血液が子宮の裏を通ると子宮の筋肉まで冷やされてしまうのです。
冷やされた子宮筋肉は硬くなってお腹の張りを生じさせることになるのです。(子宮収縮)
最悪の場合、早産や流産になることも考えられます。
そのようなリスクを軽減するためにも、足湯は効果的です。
体温の多くは下半身から作り出されています。
足を温めることで全身も温まり、子宮への血液量も増します。
血行促進や冷えの改善、当然赤ちゃんを守ることにもつながるのです。
足の冷えでお悩みの方はこちらの記事もご覧ください。
”https://fun-mom.com/kenko/6746/″
むくみの改善
妊娠すると水分を溜めこもうとする体質に変化します。
とくに妊娠後期はむくみやすく、症状がひどいと妊娠高血圧症候群の疑いも出てきます。
更に血行不良・血液量増加により腎臓機能の働きが追いつかないなど別の要因も重なり、むくみを引き起こすことがあります。
足湯は血行をよくするだけでなく、腎臓系統への働きかけにも適していると言われています。
そのためむくみ改善法としてよくあげられます。
陣痛の痛みを和らげる・お産の進行を早める
子宮は筋肉でできていて、はじめは硬い状態です。
だんだん柔らかくなってきて、子宮口が開き赤ちゃんが生まれる仕組みになっています。
体の冷えや心の緊張などで筋肉が硬いままだと、お産がなかなか進まず妊婦さんも苦しい状態が続くことがあります。
先程も少し話しましたが、足には子宮に直結している血管があります。
温めることで子宮も柔らかくなり、陣痛の痛みも和らぐそうです。
足湯を実施している病院の産科関係者はこのような感想をもっています。
足と子宮はつながっていると
何度も実感させていただいたし足湯をすると
自律神経のバランスを整えるので出産後も
出血が少なくて
生まれてきた赤ちゃんの
呼吸や体温(バイタルサイン)も
安定していると感じています。引用:郡上もりのこ鍼灸院 HP
出産のときに足湯をしてもらえるかは、その病院の方針によると思います。
興味がある方は試しに聞いてみるといいでしょう。
妊婦の足湯 NGの意見は?控えた方がいい泉質は?
妊娠中の足湯はやめた方がいいという意見
足は子宮や骨盤内部と関係が深い部位です。
足湯でトラブル改善を見込める意見がある一方で、下手に刺激すると流産する可能性があるのではないかという見方をする人もいます。
また妊娠中は赤ちゃんに血液を送るため、血液量が多くのぼせやすい状態です。
のぼせて子宮収縮を起こしたり、血流がよくなりすぎて流産してしまう可能性は0ではありません。
今まで足湯が直接的原因で赤ちゃんにトラブルがあったという例はありませんが、念のためやめておいた方がいいのではないかという意見のようです。
妊娠初期や後期の入浴はやめた方がいい?
足湯の施設によっては妊娠初期や後期の入浴を控えるよう注意書きがあるようです。
しかし、これはとくに医学的根拠はないと言われています。
長時間の使用等で何か影響があっては困るのため、線引きをしておきたい。
つまり施設側のリスク回避です。
実際足湯だけで、のぼせたり動悸が激しく感じたという妊婦さんもいます。
そこで不安定になりやすい妊娠初期、常に破水というリスクがつきまとう後期は避けるように言ったのではないかと考えられます。
また1982年に制定された温泉入浴の基準では「妊娠中(とくに初期と末期)」は禁忌症とされていました。
(しかし2014年には解除されています。)
とくに根拠がないとして解除された基準ですが、このことも少なくとも影響があるのではと推測されます。
注意書きがある施設では、基本的にその方針に従う方が無難です。
知らずにうっかり入ってしまった分には問題ないでしょう。
温泉の成分が影響することある?
泉質でラドン、ラジウム等の放射能泉は妊婦は控えた方がいいと言われていたのは事実です。
しかし実際これらも医学的根拠はなく、ママにも赤ちゃんにも問題はないとされています。
日本温泉気候物理医学会では以下のようなことが言われています。
温泉の泉質についても、日本にある放射能泉を含めたすべての泉質において、温泉浴そのものが妊娠に悪影響を与えることは考えられませんし、その根拠もありません。温泉の禁忌症と効能については、現在の法令で定められているものは、根拠が希薄なものがかなり含まれていますので、日本温泉気候物理医学会では、根拠に基づいたものへと改変するための作業が行われています。
引用:妊産婦医会報(平成22年2月号)妊婦と温泉
妊娠中に入ってはいけない泉質は基本的にありません。
ラドン・ラジウム温泉に含まれる放射能量もレントゲンと比較すると、ごくごく微量。
妊婦だから影響があるとは考えにくいレベルだそうです。
それならレントゲンの影響はどうなの?という方はこの記事で詳しく説明しています!
”https://fun-mom.com/ninshin-choshoki/4942/″
妊婦がもし足湯をするなら 注意点とおすすめの方法
妊娠中でもいくつかの注意点と正しい入り方をすれば、足湯は問題なく入れます。
今後楽しく利用するためにも、ここで確認しておきましょう。
足湯をする前の注意点
まずは水分補給をしよう
妊娠中は血液量が増え、新陳代謝が活発で汗をかきやすい状態です。
足湯でも水分が失われやすくなる可能性があるので、まずはコップ1杯のお水を飲みましょう。
長く入っても10分にとどめよう
のぼせや貧血防止のためにも、時間は制限しておきましょう。
どうしても連続して入りたい場合は、間に必ず10分以上の休憩を入れ、体調がよければ再度入るようにしましょう。
お湯の温度は42℃以下
理想としては40℃前後です。これものぼせやトラブル防止のために大事なことです。
温泉施設等で温度の調整ができない(熱い)場合は短時間で切り上げる等の工夫をしましょう。
簡単にできる足湯のおすすめ方法
- ふくらはぎまでお湯につけることができる深さのバケツを用意し、湯を張りましょう。
- 寝る前に5分程度つけましょう。
- 足湯中に足指を動かすと冷え解消により効果的です。
両方の足首のくるぶしが隠れるぐらいまで、お湯につける方法(安定期以降がいい)
1.お湯の温度は、普段お風呂に入る温度よりも3~5度ほど高めにします(ちょっと熱く感じるくらい)。2.たまに差し湯をしながら(一定の温度を保ちながら)6分温めます。両足が真っ赤になるまで行ないます。
3.両足を一度出して、乾いたタオルでよくふき取って、赤くなっているかどうか確認します。左右の足を比べて、赤くなっていなかったり、部分的に赤くなっていないところがある場合は、差し湯をして、当初の温度を保ち、赤くならない側の足だけを、もう一度2分間入れます。
4.終えたら、足をよく拭いておきます。冷やさないように靴下を履いてください。
足湯をする前に、コップ1~2杯の水を飲んでから行ないます。
なるべく頭をぽかんとさせる意味でも、スマートフォンや本などを読みながらやらないほうがいいです。また、お風呂場で行う場合は、上半身を冷やさないように気をつけてくださいね。
2日に一回か、3日やって3日休むぐらいのペースで、からだの気持ちよさを感じながら行いましょう。
引用:妊婦整体&産後の骨盤矯正専門 響気整体
足湯は1~3日毎続けること。
そして可能なら朝・昼・晩と定期的に入るとより効果がみられるようです。
カイロでも冷え対策をしたい人は、こちらの記事もご覧ください。
”https://fun-mom.com/ninshin-shoki/6724/″
また足湯でアロマを利用したい方は以下も参考にしてみてください。
「グレープフルーツ」 利尿作用があり、むくみ改善にはより効果的です。
「ティーテュリー」 免疫アップ、風邪予防に効果的です。
「ラベンダー」 リラックス効果があります。
「ライム・スイートオレンジ」明るい気持ちになれる
「ゆず」 風邪予防に効果的です。
最後に
妊婦の足湯は入る時間や温度さえ気をつければ、とくに問題ありません。
足湯が直接原因となって流産や赤ちゃんに悪影響を及ぼした例もないので安心していいでしょう。
健やかな妊婦生活を送るためには、毎日・定期的に入ることがポイントです。
ぜひお時間がある方は今後の生活習慣として、とりいれてみてください。
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