妊娠後期の尿蛋白++でまさかの入院?減塩など対策7つで乗り切る!

妊娠初期

妊娠後期は尿蛋白が出やすくなる妊婦さんが多いですね。

「たんぱく2++ですね」なんて言われたら不安になっちゃいます。

  • 妊娠後期の蛋白はなぜ要注意なのか
  • 予防する方法はないのか
  • 蛋白が出たら何をしたらいいのか

尿蛋白が気になる妊娠後期のあなたの不安がやわらぎますように♪

 

妊娠後期は蛋白が出やすいの?

はてな

妊娠中は、赤ちゃんと二人分の血液のろ過を担当することになっているので、後期になると、腎臓に負担がかかって尿蛋白が出ることが多いですね。

トラブルなく過ごせることも多いのですが、『妊娠高血圧症候群』になると赤ちゃんとママのどちらも命の危険にさらされることがあるので、十分に気をつけたいサインとされているんです。

蛋白+が出ると不安だけど、どう考えたらいいのか、看護師の美奈子さんに聞いてみました。

 

看護師の美奈子さんに聞いてみた

わたし:たんぱく++くらいから入院って言われることがあるみたいだけど…

美奈子さん:腎機能が低下すると赤ちゃんに負担がかかるし、『妊娠高血圧症候群』になると、子癇(しかん)常位胎盤剥離(じょういたいばんはくり)の心配があって、これはリスクの高い状況だから絶対避けたいものなの。

 

わたし:じゃあ、蛋白が出てますねって言われたら、要注意ってことなのね。

美奈子さん:そうね。まずは、白湯などのんで水分不足を防ぐ減塩を守る。安静にするか運動するかも妊婦さんの状態によって変わるので、ドクターから指示された過ごし方をする。中には、蛋白尿が出やすい体質の人や、水分が足りていないとか、少し疲れていたというだけでも±や+が出ることもあるから、様子をみましょうって感じになることもあるわ。

 

わたし:じゃあ、”蛋白が+でした”って言われただけでは深刻な状況ということではない?

美奈子さん:そこがなんとも言えないのよ。高血圧やむくみがあれば管理入院を勧められることもあるの。NSTで赤ちゃんの心音が弱っているとか、性器出血しているとか危険なサインがあれば、緊急帝王切開になるケースもあるわ。

 

わたし:かなこさんが32週で緊急帝王切開になったと聞いたけれど、赤ちゃんを早くだしてあげたほうがいいという判断だったのね。

美奈子さん:そうね。決断が遅れれば命にかかわるの。『妊娠高血圧症候群』は気をつけていてもなるときはなってしまうのだけれど、塩分のとりすぎ、体重の増えすぎはリスクが高くなるのよ。異常に早く気づいて、体重管理・減塩など腎臓への負担を減らして無事出産する人も多いけれど、注意は必要だわ。

 

まとめると…

  • 蛋白が+になって不安がることはないが、ドクターの指示通りの生活をする
  • 体質や疲労、水分不足で蛋白が+以上になることがある
  • 『妊娠高血圧症候群』は、命に関わる事態になる場合があり、蛋白尿・むくみ・高血圧がおこる
  • 危険な状況の場合、帝王切開で母子ともに救える目安は30週以降

 

妊娠高血圧症候群は、胎盤の働きが弱いと起こりやすいという説が有力のようです。

異常を指摘されたら、自分の何かがダメだったんじゃないかって不安になりがちですが、『尿蛋白陽性が続いたら、予防のためのベストをつくしましょう』と言うことなんですね。

胎盤剥離を起こすと、生理並の出血がおこって止まりにくく、ママの命が危険になることも…。

リスクが高い場合にはNICUの設備の整った病院で管理入院したほうが安心ですし、『妊娠高血圧症候群』のサインである尿蛋白+以上が続いているときには、変化に注意しなければなりません。

蛋白の陽性が続いたら、むやみに不安がる必要はないけれど、【リスクが上がっていることを自覚してドクターの指示に従う】ことが大事なのですね。

 

子癇・常位胎盤剥離とは?

子癇、常位胎盤剥離とは何なのか詳しくみていきましょう。

子癇(しかん)

妊婦さんが意識を失ったり、けいれん性の発作がおきて、そのまま意識が戻らない場合は、命が危なくなります。

目の前がチカチカしたり、視界が狭くなったあとに発作が起こります。

 

常位胎盤剥離(じょういたいばんはくり)

胎盤の位置が正常なのに、腎機能の低下や高熱などでママの体がピンチになると、胎盤が剥がれて出血を起こします。

NICU(赤ちゃんのための救命救急設備)のある病院での対応が必要です。

 

尿蛋白が陽性になって必ずなるわけではありません。

でも、発症したら取り返しがつかない事態になるかも知れないのですから、避ける努力が必要なのですね。

 

尿蛋白の指標

-は陰性で蛋白なし。

±は陽性の疑いあり。

+以上はハッキリと蛋白の反応が出ていて、+1⇒+4までで表され、+が多くなるほどたくさんの蛋白が出ているということです。

妊娠高血圧症候群だけでなく、疲れや膀胱炎、尿路感染症などで陽性反応が出ることがあります。

 

尿蛋白を調べるキット

ウリエース

引用:テルモ公式サイト

ウリエースT

引用:Amazon ウリエースT

テルモから販売されている尿検査キット『ウリエース』は一般の薬局でも購入できます。

試験紙に尿を染み込ませてボトル横の色見本に合わせて判定します。

たんぱく検出用『ウリエースT』はAmazonで1020円でした。

 

尿蛋白が出ているといわれたら?

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減塩食のテクニック

だしをきかせた薄味

青菜やブロッコリーは、葉酸やビタミン類が豊富。

熱湯に活をぶしを入れてとっただし汁を使ったおひたしは、低カロリー・低塩分。

ほんだしにはもともと塩分が含まれているので、『かつおぶし+お湯』ですぐにとれるだしを活用してみましょう。

まとめて作る場合、アイスキューブで冷凍しておくと便利。

 

レモンや酢の酸味で味付け

きゅうりやトマトなどの夏野菜は利尿効果のあるものが多いです。

レモンや酢をふりかけてさっぱりと食べるメニューは、むくみ取りにもいいです。

カロリーダウンにもなって尿蛋白が気になるときにも試したいですね。

 

下味をやめて表面に味を絡める

味付けした汁で煮込むと味がしみて美味しいですが、それだけ塩分を摂ることに…。

お肉や魚の調理も、塩コショウを振って味を染み込ませると美味しいですが、減塩するなら下味無しで、酢やだし、大根おろし、スパイスを食べるときにつけて食べるメニューを取り入れてみましょう。

 

意外に塩分の多い食べ物に注意する

【厚生労働省の基準では1日の塩分量は7.0g未満が目安】

平均値は9.2gですからふだんより控える意識が必要なのですね。

  • はんぺんちくわなどの練り物⇒ちくわ1本0.6g
  • 食パン⇒6枚切り1枚0.8g
  • インスタントラーメン⇒スープ3.8g~4.3g、麺1.7g~2.0g
  • 甘塩しゃけ⇒1切れ2g
  • レトルトカレー⇒2.8~3.9g

加工食品は塩分コントロールしにくいので、素材をシンプルな調理法で食べるのがおすすめです。

 

カリウムを摂ってナトリウムを排出

ほうれん草、モロヘイヤ、パセリ、枝豆、納豆、アボガド、バナナ、スイカにはカリウムが豊富です。

ナトリウムと結びついて排出しやすくしてくれますから、意識してみましょう。

 

野菜を食べる

赤ちゃんにとってたんぱく質は大切な栄養素ですが、尿蛋白が出ているときには野菜中心にしてみましょう。

腎臓に負担がかからないですし、カロリーダウンにも役立ちます。

 

ドクター・保健師に相談

ドクターの指示に従うのが基本ですが、何をどれだけ食べたらよいかや、取り入れやすいメニューの工夫など、保健師さんに相談するときめ細かく対応してもらえることが多いですね。

母子手帳に相談窓口の連絡先が書いてありますから、不安な場合には連絡してみましょう。

 

おわりに

  • 妊娠後期に尿蛋白が陽性になったら減塩など意思の指示に従う
  • 低カロリー・減塩や休養に気をつけて安全に出産できることも多い
  • 140mmHg以上の高血圧、性器出血には十分注意する

妊娠後期には、疲れや食事の影響で尿蛋白が+になることがあり、深刻になる必要がない場合もあります。

ただ、『妊娠高血圧症』には十分に注意して、目がチカチカする、視野が狭まる、生理のような出血がおきた場合には、救急でNICUのある病院にかかる必要がありますから、すぐに主治医に連絡してくださいね。

まずは、お医者さんの指示通り、食事や生活を改善してみましょう♪

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