妊娠初期はホルモンバランスの急激な変化で、自律神経が乱れやすくなりますし、”つわり”と呼ばれる不調がおこります。
吐き気だけでなく、頭痛やめまいなどでツライということがよくあります。
妊娠初期の頭痛の原因と対処法についてまとめていきましょう。
妊娠初期の頭痛の原因は?
自律神経の乱れ
妊娠するとホルモンバランスが劇的に変わるので、自律神経が乱れがちになります。
頭痛やめまい、便秘、下痢、吐き気などが起こりやすくなります。
”つわり”と呼ばれる妊娠初期の様々な不調は、ホルモンバランスの変化に体が慣れ、自律神経が整うようになる4ヶ月を過ぎる頃に落ち着いてくる人が多いですね。
緊張性頭痛
妊娠初期は、体調が悪く体を動かすことも減ってしまいますし、寝ているかスマホをいじって気を紛らわせるか・・・という事が多くなっていたり、具合の悪さをガマンする事で緊張状態が続いて、違う首コリ、肩コリが強くなって起きる『緊張性頭痛』が起こる事があります。
特に眼精疲労のあるときには、肩から首にかけてや、肩甲骨の周りがこって筋肉が固くなりやすいのです。
貧血
妊娠すると、赤ちゃんと2人分の血液が必要になりますから血液量がグッと増えます。
けれども赤血球などの増産が追いつかずに、貧血になりやすくなります。
血液検査をしてヘモグロビン濃度が、12g/dL以下の場合は貧血とされます。
貧血になると体がだるく、疲労感や頭痛が起こります。
水分不足
妊娠初期は、血液量が増えるので、水分を必要とします。
つわりでおう吐を繰り返している場合にも、水分不足が起きやすいのです。
水分が不足する事で、頭痛を感じやすくなるのは、水分不足で血流が悪くなった状態を改善しようと血管を広げて血流を良くしようとするとき、痛みを感じるからです。
妊娠初期の頭痛の対処法は?
自律神経の乱れ⇒リラックスタイム
妊娠でホルモンバランスが変わったことで、自律神経が乱れやすくなっています。
自律神経を整えるためには・・・
- 日光を浴びる
- ウォーキングなど軽い運動
- 規則正しい生活
- 睡眠を十分に取る
- PC・スマホのブルーライトを見過ぎない
- リラックス出来る音楽を聴く
吐き気など、体調が悪いので家で寝込んでしまうこともありますが、外の空気を吸って気分転換をはかる、ジャーマンカモミールティーなど飲みながらお気に入りの音楽を聴くなど、して見ましょう。
緊張性頭痛⇒血行改善・湿布
首や肩の筋肉が固くなっていると起こりやすくなります。
- こっている筋肉を温めたり、マッサージしたりして血行を良くする。
- 首や肩、こめかみにサイズに合わせてカットした湿布を貼る。
- ストレスをためないように気分転換をはかる。
湿布を使う時には、経皮鎮痛剤の入っていないタイプを選ぶと安心です。
ペパーミントの精油をこめかみに1滴塗ってもスーッとしてラクになります。
貧血⇒鉄分+ビタミンC補給
貧血改善には、鉄分とビタミンCを同時に食べるのがオススメです。
<鉄の豊富な食べ物>
プルーン、ほうれん草、赤身の肉類、レバー
<ビタミンCの豊富な食べ物>
いちご、キウイ、レモン、かきなど果物、パプリカ、パセリ
*じゃがいものビタミンCは、100gあたりの加熱に強い。献立に取り入れやすく、たくさん食べやすい。
水分不足⇒水分補給
水分補給には、好きな飲み物を飲むだけでなく、果物やトマト、きゅうりといったみずみずしい食べ物からも摂取する事が出来ます。
つわりのあるときは、食べられるもの、飲めるものから上手に水分を補給する事が、頭痛対策にもなります。
頭痛がひどいと流産と関係ないか心配
流産と頭痛の関係
流産と関係のある症状としてあげられるのは・・・
- 生理のような出血
- お腹の痛み
- 頭痛
- 腰の痛み
もし、出血+お腹の痛みが同時に起きているようなら、すぐに産婦人科を受診しましょう。
お腹の痛みや出血がなく、頭痛だけが起きているなら、①薬以外の改善法で様子を見る、②あまりにも痛みが強い、しつこいなら、産婦人科で鎮痛薬を処方してもらう・・・といった対処法を取りましょう。
妊娠初期の流産について
妊娠初期の流産は、ほとんどが稽留(けいりゅう)流産など、染色体の異常で成長する事が出来ずにしてしまう流産が多くなっています。
妊婦さんが、食べ物や生活に問題があったのでは?と責任を感じる必要はありません。(100人中10人以上もの妊婦さんが流産を経験しています)
頭痛を流産と結びつけて心配して、ストレスにしない方が良いですね。
おわりに
○ 妊娠初期の頭痛はつわりの一種。
○ うまく気分転換してやり過ごせば4ヶ月目におさまることが多い。
○ 鉄分補給、水分補給に気をつけて悪化を防ぐ。
妊娠初期は頭痛が起きやすく、吐き気・おう吐に悩まされる妊婦さんも多いですね。
流産の兆候かと不安になりますが、出血や腹痛がないなら頭痛を紛らわせる方法で様子を見て大丈夫な場合がほとんどです。
心配やストレスで頭痛を悪化させないようにリラックスして過ごしてみましょう。
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