妊娠初期の卵巣痛み・腫れの原因は?チクチク・ズキズキ生理痛と違う?

妊娠初期

妊娠初期には、卵巣の痛みが気になる場合があります。
生理痛は重苦しい感じの痛みですが、それとは違った、なんだかチクチクするような突っ張るような痛み…。

それは、卵巣痛かもしれません。

 

  • 様子を見ておいて良いものなのか
  • 何かトラブルのリスクがたかまる?
  • 痛みが気になるときの対処法は?

あなたの妊娠初期の不安、卵巣の痛みについてスッキリ解決していきましょう♪

 

妊娠初期の卵巣の痛み

腹痛3

妊娠初期はホルモンのバランスが変化することで卵巣が腫れて、いつもよりサイズアップしてしまうことがあります。

痛みは、チクチクとかピリピリと表現する人が多く、生理痛のどんより重苦しい痛みとは違った感じです。

普段から排卵痛を感じたり、生理の周期にあわせて痛みを感じる人もいますが、妊娠をきっかけに卵巣の腫れが起こる場合があります。

 

妊娠初期に下腹が痛む人は多い

妊娠をきっかけに、なんだか下腹が痛むという人は少なくありません。

恥骨から足の付根を結ぶビキニライン周辺に子宮、その左右に卵巣があるので、左や右によった下腹が痛い時には卵巣痛かもしれません。

妊娠初期に感じるお腹回りの痛みについておさらいしておきましょう。

 

妊娠初期に下腹が痛む場合はこの記事を参考にしてくださいね!

”https://fun-mom.com/ninshin-shoki/8191/″

”https://fun-mom.com/kenko/8144/

 

ホルモンバランスの影響

妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)や、エストロゲン、プロゲステロンなどの分泌量が増えてホルモンバランスが変わります。

妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)に反応して陽性反応が出る仕組みになっています。

こうしたホルモンは…

  • 腸の動きを鈍らせて便秘や下痢、ガス溜まりを起こしやすくさせる
  • 卵巣を刺激して腫れの原因になる

ということで、下腹痛を起こしやすくなります。

 

子宮が大きくなる影響

妊娠している場合には、鶏のたまごサイズだった子宮が、妊娠2ヶ月で1.5倍、妊娠3ヶ月になると握りこぶしほどの大きさにグングン成長します。

筋肉や靭帯が引き伸ばされ突っ張るような痛みを感じます。

 

靭帯や骨盤の緩みの影響

子宮は、お腹の中で靭帯や筋肉に支えられて位置を保っていますが、ざっくりいうとハンモック状態です。

成長に備えて靭帯が緩みやすくなるリラキシンは妊娠3ヶ月の頃からもう出ています。

靭帯や骨盤のコンディションが変わることと、急速な子宮の成長の影響を受けて靭帯や骨盤が痛みます。

”https://fun-mom.com/kenko/8844/″

 

検診でチェックしてもらう

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妊娠初期に卵巣に痛みを感じる場合、13週くらいでサイズダウンして問題なく過ごせるケースがほとんどです。

ただし、中にはそのまま大きくなり続けて出産の時にじゃまになったり、悪性腫瘍のリスクが出て来る場合があります。

経過を観察して、適切な処置を受ける必要があります。

SAYUさんは、妊娠初期に4センチだった卵巣が15センチとサイズアップして、手術したそうです。

標準的なの卵巣の大きさは親指大と表現され、3センチ程度。6センチ以上になると、手術を検討するラインです。

手術する場合には、妊娠の状態をみながら中期に行います。

検診で様子を観察してもらいましょう。

 

卵巣の腫れについて

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腫瘍性のもの

触ると柔らかい『のう腫』と、硬い『充実生腫瘍』に大別されます。

もともと妊娠前から生理痛が重い、卵巣痛、下腹にふくらみを感じる場合もあります。

 

ルテイン嚢胞(のうほう)

hCGの刺激、卵巣側の反応が過剰なとき、黄体に水がたまって卵巣が腫れてきます。

妊娠初期に卵巣が腫れたり、卵巣の痛みが出ているのは、ルテイン嚢胞の可能性が大きいです。

急激にホルモンバランスが変化したため一時的に腫れるケースが多く、経過観察で極端に大きくなったり、悪性腫瘍の疑いが無い限り心配することはありません。

 

妊娠初期の卵巣痛”教えて美奈子さん”

看護師

 

  • チクチクした下腹痛に妊娠かもしれないと思っている
  • 妊娠初期の卵巣痛みたいだけどなにか対策は?

そんなギモンに看護師の美奈子さんがお答えします。教えて美奈子さん!

 

Q.チクチクした下腹の痛みは妊娠初期症状?

美奈子さん:

とりあえず検査薬で判定。説明書では、生理予定日から1週間後から判定可能です。

痛みや卵巣のあたりにふくらみがある場合は病院でみてもらってね。

 

kenkon:

妊娠初期症状で下腹がチクチクって痛みの強さから言うと微妙だけれど…

 

美奈子さん:

もともと卵巣って痛みを感じる神経がないのよ。

 

kenkon:

えーっ!卵巣痛って言葉はおかしいってことなの?

 

美奈子さん:

卵巣そのものじゃなく、回りを圧迫したり靭帯にかかる負担が痛みになってることが多いの。だから茎捻転(けいねんてん)って卵巣がねじれちゃうような状態では、回りの靭帯や臓器にかかる負担が大きくて、のたうち回るような痛み。あまりの痛さに、救急車で運ばれる人も多いの。

 

kenkon:

うわっ、それはつらすぎ。できればなりたくないですね。

 

美奈子さん:

腫瘍やのう腫が6センチ以上になると、茎捻転のリスクが大きくなるし、硬いしこりに感じるタイプは、腫瘍の疑いをクリアにしておいた方が安心だから、やっぱり産婦人科で見てもらうことが大事なの。

 

kenkon:

じゃあ、妊娠にかかわらずピリピリ、チクチクが気になるなら、産婦人科で見てもらった方が良さそうですね。

 

美奈子さん:

妊娠判定検査薬はあくまでも補助的な感じ。

卵巣の状態もチェックしてもらえば安心だし、稽留流産(けいりゅうりゅうざん)や子宮外妊娠など、病院で検診を受けて置いた方が良いことが多いから、妊娠を疑う材料がそろっているなら病院に行ってみてね。

※卵巣痛は妊娠初期よくあるけれど、妊娠判定の決定づけるわけではない。病院での検査は必要だし、気になるならやっぱり受診しましょう。

 

Q.妊娠初期の卵巣痛に対策はある?

kenkon:

「検診でちょっと卵巣が腫れているけど様子見ましょう」って言われて、チクチク痛みが気になるときってどうしたら良いですか?

 

美奈子さん:

卵巣そのものに痛みを感じる神経がないので、この痛みは、回りの靭帯が引っ張られて感じる『牽引痛(けんいんつう)』ってことが多いの。血流を良くする、体を冷やさないことかな。

 

kenkon:

例えば、薄着しないとか冷たいものを食べすぎないとか?

 

美奈子さん:

そうね。下半身を暖めるのが効果的なので、レッグウォーマーやタイツ、よもぎ蒸しなど陰部を温めるのもおすすめですよ。腹巻きや毛糸のパンツなんかでお腹周りもガードしておくのもいいです。

 

kenkon:

へえー。よもぎ蒸しって健康ランドとかにいくと見かけるけど…。

 

美奈子さん:

気軽に日常的に使うなら、ホットナプキンっていう方法もあるわよ。ナプキンのような形のカイロって感じかな。

妊娠初期って、牽引痛(けんいんつう)や、便秘や下痢もおこりやすいから、温めるのはなかなか良いです。

 

kenkon:

なるほど!

※卵巣痛や下腹痛に冷えは大敵!タイツや腹巻き、よもぎ蒸しで対策しよう。

 

卵巣のう腫も子宮筋腫もよくある病気

もともと卵巣のう腫があって、妊娠で気づいたというパターンもあります。

下腹部痛でもチクチクするような軽い痛みが、右、左に片寄って起こるときは、卵巣に原因があるかもしれません。

 

おわりに

  • 妊娠初期の下腹痛は良くある症状
  • チクチクした感じや左右のどちらかに片寄っているときは卵巣痛かも
  • 検診を受けたあとは体を冷やさない対策を!

妊娠初期と卵巣痛についてまとめてきましたが、気になる症状が続くときは、産婦人科で診察を受けることが大事です。

卵巣の腫れに気づいて入れば、経過観察ということで、リスクの小さなうちに対処できますね。