妊娠すると高温期が続きます。これは、妊娠状態を保つホルモンの値が高いから。
そこで不安になるのが、基礎体温が下がると、流産の前兆じゃないかなってこと。
- 妊娠初期の基礎体温からわかること
- 基礎体温が急に下がったら?
- 高温期っていつまで続くの?
そんな、妊娠初期の基礎体温の不安を解消していきましょう♪
妊娠初期で基礎体温が下がって不安…
妊娠初期で体温が下がることもある
基礎体温を計ってて、ずっと高温期(36度7分~37度くらい)でしたが、今朝ガクッと下がりました(36度3分)
流産の兆候でしょうか…
心配で安静にしてます
初期で基礎体温下がっても妊娠が問題なく継続したとかありますか?
出典:ヤフー知恵袋 hakka2_22さん
妊娠の兆候が高温期が続くことって思っているだけに、体温が下がると不安になってしまいます。
でも、高温期のグラフがキレイに持続するわけではないんですね。
胎盤ができる頃に低温期なみに落ち着く
12週から15週にかけて、高温期ゾーンから低温期ゾーンにグラフが変化していくことが多いようです。
これは、胎盤ができ、プロゲステロンの影響が小さくなるからです。
個人差があるので、「じわじわ」、「カクッと」など、下がり方も色々ですし、下がる時期もばらつきがあります。
おおむね20週を超える頃には、低温期並みの数字に落ち着いてくる感じです。
基礎体温が影響を与える原因は?
寝ている間に体が冷えた
基礎体温は目が冷めてすぐの体温を測ります。
- たまたま、布団がずれて体が冷えてしまった
- 口呼吸になっていて体温が奪われた
こんな時には、温度が低く出ることがあります。婦人体温計では、「36.67℃」のように細かい数字での計測になりますから、環境の変化でグラフがカクカクするのはよくあることです。
計測ミスや読み違え
- ぼんやりしていて間違えた
- 体温計の加え方がずれていた
- 二度寝してしまってはかり直した
目覚めてすぐですから、うっかりミスが起こることもあります。
睡眠不足やストレスが影響した
妊娠初期は体調の変化についていけず、疲れやすくなったり、ストレスを感じたりしやすいもの。
- 夜中に目が覚めてしまった
- 寝付けなかった、就寝がおそかった
- 仕事のことなど悩みがある
思い当たりませんか?
気持ちの浮き沈みが影響することがあるほど、女性の体はデリケートです。
スマホと連動できる体温計が便利
朝の基礎体温計測・記録はちょっと面倒という人には、予測計測、スマホ連動の機種が良いかも。iPhoneやスマホにアプリを入れておけば、毎朝10秒くわえるだけで、グラフ化してくれて良いですよ。
【婦人用電子体温計 MC-652LC】
引用:OMRON公式サイト
基礎体温低下は流産のサインになる?
妊娠初期は盛んにプロゲステロンが分泌されて、基礎体温を高温期に保とうとします。
(妊娠⇒hCG分泌で黄体刺激⇒プロゲステロンのレベル保持⇒妊娠初期の人環境持続)
*hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の量が増えると、妊娠検査薬に反応します。
『プロゲステロンの低下⇒基礎体温が低下』の可能性があり、妊娠環境が危ういことがあります。
胎盤完成と基礎体温の変化
胎盤ができると、プロゲストロンは胎盤から分泌されて、ママへの影響が落ち着きます。
つわりが軽くなったり、基礎体温が下がる場合もあります。
胎盤は16週頃にできますから、安定期に入る前の基礎体温が低下するのは、プロゲストロンの分泌量が低下している…つまり、妊娠継続が難しくなったサインと見ることが出来ます。
流産の可能性の手がかりは?
生理痛のような痛みや出血
基礎体温低下とあわせて、生理痛のような痛みや出血がおこっている場合には、流産の可能性が否定できません。産婦人科で診断を受けましょう。出血が多い場合は医療機関での処置が必要ですし、出血とともに胎嚢が排出されていないか診断を受けましょう。
化学流産の可能性
検査薬で妊娠反応が出ても、受精した時に染色体異常があると赤ちゃんは育つことが出来ません。たまたま精子や卵子の質がよくなかった場合には、自然な仕組みとして流産がおきます。こうしたケースを『化学流産』と言います。必ずというわけではありませんが、基礎体温が下がって流産というケースも多いです。
稽留流産で基礎体温は下がる?
着床して検査薬でも陽性反応は出るのですが、胎児の心拍が確認できない、確認できたあとに止まってしまうケースがあり、『稽留流産』といいます。6~7週目に判断されます。基礎体温の変化にかかわらず起こっていることもあります。放置することでキケンなのは、ママの出血が止まらず、命にかかわるレベルになるリスクがあることです。
検査薬陽性は絶対ではない…
妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の尿中濃度に反応しています。
化学流産や、稽留流産のようなケースでは、そのまま妊娠を継続することが出来ません。”赤ちゃんを助けるかどうか”ということよりも、”安全に次の妊娠のコンディションを整えること”が優先されます。基礎体温をみる場合、ざっくりと前後の関係もあわせて見てみましょう。それでも不安になる場合には、産婦人科の診察を受けてスッキリしましょう。
サエコさんに経験談をインタビュー
【サエコさん】:現在43歳、3人のママ。最初の妊娠で流産を経験後、続けて3人を出産。
kenkon_yuyu:今回のテーマは、妊娠初期の基礎体温の低下。やっぱり妊娠がわかったあとって、色々気になりますね。
サエコさん:過ぎてしまえば、妊娠って上手く行かないこともあるけれど、それって”運みたいなもの”。私も、はじめての妊娠は流産になってしまったの。7週で茶オリがでて、9週でカクッと基礎体温が下がって…。36.6℃台くらいキープしてたのが、36.2℃台になって生理のはじめみたいな出血があったので受診したら、稽留流産の診断。そのまま処置を受けました。
(注)基礎体温の低下がなくても心拍が確認出来ないケースもありますし、基礎が低下しても影響なしの場合もあります。
kenkon_yuyu:妊娠陽性で気持ちが上がっているだけに、流産はツライですよね。
サエコさん:それなりに落ち込みましたが、時間がたってみると、検査薬で陽性だっただけで、本当は発育できない着床だったんだなと少し冷静に受け止められました。はじめは残念で、(赤ちゃんに)申し訳ない気持ちだったけれど。
kenkon_yuyu:稽留流産って異常に気づいにくいだけに、自然流産を待った場合、いつ大出血になるかわからないし、母体の回復も遅れるので、診断がついたら医師の指示に従ったが良いですね。その後の妊娠では、基礎体温は気にしていましたか?
サエコさん:3人続けて妊娠しましたが、基礎体温はつけていました。第一子のときは、カクッと下がったときはすごく不安でしたが、無事に心音も確認できました。7週くらいで出血もあったし、また流産だったら…って心配したけれど大丈夫でした。
kenkon_yuyu:三人の出産経験から、基礎体温が下がったら、心配すべきだと思いますか?
サエコさん:不安ならきちんと診断をうけるべき。でも、一度心拍が確認できているなら、たまたまってこともあるので痛みや出血がなかったら、様子をみても良いかなと思いますよ。
おわりに
- 基礎体温は前後の状況をあわせてみる。
- カクッと下がることがダメというより、必要な検診をキチンと受ける。
- 妊娠検査陽性=100%正常妊娠ではない。神経質にならないこと。
基礎体温はあくまで、参考程度にとどめておき、必要な検診をきちんと受けましょう。
妊娠が継続できるかは、受精したときに決まっていることも多く、基礎体温の変化をストレスに感じないようにしてくださいね♪