いきなり動悸がして動けなくなってしまう…
そんな経験をしたら、なにか病気!?だなんて焦ってしまいますね。
妊娠初期、いろいろ体調の変化が出やすいときだから、余計に心配になって調べているのではありませんか?
- 妊娠初期には動悸が出やすいものなの?
- 赤ちゃんに影響ないの?
- 対策や注意しなきゃいけないことは?
そんな、突然の動悸に戸惑っているあなたの不安を解消していきましょう♪
妊娠初期の動悸って大丈夫?
動悸や息切れを経験するママは多い
妊娠12週の妊婦です。最近、動悸というか、何となく心臓がいつもドキドキしているような感じがするのですが、妊娠と何か関係はあるのでしょうか?それとも心臓病とかの可能性があるのでしょうか?
引用:ヤフー知恵袋 happy0917dayさん
妊娠11周目の2人目妊婦です。
私は、妊娠前から突然心臓かバグバグして、
苦しくてしばらく動けなくなることがあるました。
妊娠してからもたまにあります。9週目の時になりました。引用:ヤフー知恵袋 memekuru123さん
経験者の話を聞いてみると、妊娠初期に急に動悸がして驚いたというママは半数くらいいます。
ドキドキの程度は、happy0917dayさんのようにちょっと気になってしまうレベルから、memekuru123さんのように苦しくて動けない事態を経験する人まで、個人差があります。
これも、妊娠初期の体調の変化の特徴が原因になっていることがほとんどで、安定期に入るまで落ち着いていきます。
つぎに原因について触れますが、原因を知れば安心することもありますので、まずは原因からじっくり読んで対処を考えましょう。
妊娠初期の動悸の原因は?
ホルモンバランスの変化による自律神経のみだれ
妊娠すると劇的にホルモンの状態が変化して、体調に影響を及ぼします。
プロゲステロンが呼吸中枢を刺激する働きを持っているため、呼吸器に影響を与えることや、自律神経のバランスを保つために必要な脳内物質の分泌に関係していることから、呼吸がみだれる”息切れ”、心臓がドキドキする”動悸”を感じやすくなります。
自律神経のみだれは、睡眠不足や、生活リズムの変化、ストレスで強くなりやすく、妊娠をきっかけに”動悸”に悩まされるとは少なくありません。
貧血状態から心臓に負担がかかっている
妊娠すると、赤ちゃんに栄養と酸素を届けるため、血液量がおよそ1.5倍になります。
妊娠初期は、子宮も赤ちゃんもそれほど大きくありませんが、血液の急増ははじまっています。
その割に、赤血球などの成分量が追いつかず、血液が薄まっている状態なので、心臓に負担がかかるのです。
国立循環器センターによると”心拍数(脈拍)も妊娠前に比べ約20%まで増加”するそうです。
- 血液が酸素を運ぶ能力が弱くなっている⇒血液循環をよくしてカバーしようとする
- 血液の量が急に増えた⇒今までより血液循環という仕事量そのものが大きくなっている
本当にヤバイ心臓の症状は?
命にかかわる心臓病の症状は、激しい動悸だけでなく、激痛が伴います。
もし、心筋梗塞の症状なら病院に直行してください。
<心筋梗塞>
- 呼吸が苦しく、冷や汗が出るほどの胸の痛み
- 胸の痛みが激しく、肩や背中、顎などにも痛みが出る場合がある
<狭心症>
- 胸から顎にかけて圧迫感のある痛みが10分程度続く
- 首や肩、腕、歯やあごまで痛みが広がる
動悸が気になるときの対処法
①とりあえず横になって安静にする
心臓に負担をかけにくい態勢は、仰向けよりも『左側を下にして横になる』です。
動悸が激しく感じられても、押さえつけられるようなひどい胸の痛みがなければ、緊急性が低いです。
リラックスして様子をみましょう。
焦ってしまうと、動悸が強くなってしまい、おさまるまでに時間がかかるでしょう。
(ただし、冷や汗が出るようなひどい痛みがあるときは、すぐに病院へ!)
②水を飲む
水分が不足している場合、血流が悪くなって動悸が起きやすくなります。
熱中症で息切れや動悸を起こす人がいることを考えると、納得ですね。
ゆっくり常温の水を飲み下すことで、呼吸を整え、一息つくことで気持ちが落ち着く効果も期待できます。
③足湯でリラックス&血流促進
足湯はふくらはぎから下を、38℃~42℃くらいのお湯を張ったバケツにつけて10分ほど温めます。
足先を温めると血流が良くなりますし、リラックス効果で自律神経の安定にも役立ちます。
<足湯のやり方>
*使うもの*
- ビニールの敷物
- 足首から下がすっぽり入るサイズのバケツ
- 差し湯用のお湯をいれておくポット
- 椅子
- タオル
お部屋で足湯をするときには、ビニールの敷物を敷いてバケツに、お風呂よりやや熱めくらいの温度を目安にして、お湯を張ります。
最低限、くるぶしから下が浸かるように調整し、ポットに熱湯を準備しておいて、お湯が冷めてきたら足します。
たっぷりのお湯を使うと冷めにくいものの、お湯を捨てるときに苦労するので、気軽に行うには、足首までにしておくか、プラスチック製のファイルボックスを利用して片足ずつお湯を用意すると良いでしょう。(ただし体重がかかって割らないように中してネ)
引用:モノタロウ
④人混みを避ける
人混みでは、人はストレスを受けます。
人が多く集まる場所や、エレベーターなどの密室は、ストレスから自律神経の乱れが出やすく、動悸や過呼吸を起こす人がいます。
妊娠初期には、環境の影響をうけやすいですから、動悸が気になる場合、人混みを避けて、リラックスして過ごせるようにしましょう。
⑤貧血予防の食生活
血液量の激増に、赤血球量が追いつかず、貧血になりやすくなっています。
鉄分・たんぱく質・ビタミンをバランス良く摂取しておきたいものです。(鉄分を吸収して質の良い血を作るには、たんぱく質、ビタミンC、B12、B6が欠かせないため)
ただし、つわりで思うように食べられないという場合には、食べられるもので栄養補給を心がけ、程度によって医師の処方で鉄剤を使うなどのサポートを受けましょう。
妊娠初期の動悸、赤ちゃんへの影響は?
動悸だけならあまり心配いらない
動悸が激しく立っていられない…などの経験をするととっても不安になりますが、多くは、ホルモンバランスが原因による自律神経のみだれ。
安静にしてやり過ごせられるなら、赤ちゃんへの影響を心配することはありません。
貧血が進んでいたり、他に病気がないか、医師に相談して、必要があれば検査、治療を受けましょう。
心臓の異常があれば観察が必要
妊娠による血管・血液の変化
妊娠すると血管・血液の変化によって、心臓病の症状が出てくる場合があります。
妊娠前に、心臓の異常を指摘されたことのない人でも…
- 送り出す血液量が増えて負担がかかりやすい
- 血液の中の血を固まりやすくする成分が増える⇒血栓ができやすくなる
周産期心筋症
妊娠や出産をきっかけに、心臓の働きに異常が起こる場合があります。
ホルモンバランスの変化で動悸や息切れが出て来ることは多いのですが、血液検査で数値に異常がないか、心エコー検査で心臓の機能が落ちていた場合には、医師からの経過観察を受け、指示に従う必要があります。
日本人の周産期心筋症になりやすい因子
高齢、多胎妊娠、慢性高血圧症、妊娠高血圧症候群、切迫早産の治療引用:国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
(https://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/disease/peripartum-cardiomyopathy.html)
おわりに
- 妊娠初期の動悸は安静にして収まれば心配いらない
- リラックス・鉄分補給を心がけた生活をおくる
- 動悸のことを医師に相談し、必要なら検査・観察・治療を受ける
ドキドキだけなら、妊娠初期にありがちな体調の変化で済まされることが多いようですね。
ただ、病気が隠れている場合がありますから、医師に相談して、異常が起きている可能性を打ち消しておくと、安心して妊娠生活を続けることができます。
『不安があれば医師に相談』し、前向きな気持ちで日々を過ごせますように♪