妊娠初期にピンクのオリモノがあるとちょっと心配…。
赤ちゃん育ってくれるかな….。良くないサインなのかな….。と不安になってしまいますよね。出血についてチェックポイントを知っておけば、怖がることはありません。
- どんなときにピンクのオリモノが出るの?
- 妊娠初期の出血は異常なの?
- すぐ病院に行った方が良いのはどんなとき?
これから、そんなギモンをスッキリさせていきましょう。
慌てずに状況をたしかめて!何をチェックすればいいの?
ピンクのオリモノが出た時は、慌てずに状況をチェックするべきです。
赤ちゃんに影響がある可能性が考えられるため、焦らずに、今の状態をしっかり確認しましょう。
オリモノのいつもの状態とは、白~半透明のことが多いです。つまり、ピンクのオリモノという意味は、少量の出血が混じっているということになります。
出血を見ると、ドキッとしてしまいますよね。出血と聞くと良いイメージがない場合が多く、恐さを感じる事も多いでしょう。不安が強くなるかもしれませんが、まずは、落ち着いてしっかり観察する必要があります。
気付いた時に記録しておくと、病院へ連絡するときに話がしやすいです。
病院へ連絡をし、受診が必要とされた時に、状況を伝えにくい場合には、診察時に直ぐに判断してもらえるように、出血の付いたナプキンやシート・下着など持参する方法も適切です。
以下のようなことをチェックしてください。
出血の状態は?
<量や色の変化>
■オリモノに混ざる程度
■拭くとちょっとつく程度
■おりものシートにシミが出来る感じ
■ピンクのオリモノが出た後、生理ほどの赤い出血があった
■ピンクのオリモノが出た後、茶色の出血が出た
…など、具体的に表現出来ると、病院に電話する時に話しやすいです。
いつから・間隔は?
■今朝から
■3時間前から
■一日おいてピンクのオリモノが出ている
・・・など
お腹の痛みは?
■ガマン出来るくらいの痛み
■チクチクする痛み
■腰がだるい痛み
■重苦しい痛み
■動けないほど痛い
■ガマンできないくらいの痛み
■脂汗が出るほど痛い
・・・など
吐き気や立ちくらみ発熱は?
■吐き気続いている
■吐いている
■立ちくらみがある
■ひどい頭痛や寒気
…など
何かお腹の痛み以外の症状がありませんか?
頭痛や立ちくらみは、妊娠に伴い、必要な血液が上手く作れない状態や、出血が続いて血液が不足した場合にが出ることがあります。
妊娠しているママは貧血になりやすいです。
妊娠継続するためには、ママの血液を消費します。血液は身体全身に酸素を運ぶ働きをしているため、貧血になるということは、酸素を運ぶ量が少ない状態であることを示します。
発熱がある場合は、何かしらの感染を起こしている可能性があります。
発熱の原因ではありませんが、知っておいて欲しい情報があります。クラミジア等の感染を患い治療していない場合には、腹痛を起こさせたり流産の原因となることがあります。感染の可能性がある場合には必ず治療しましょう。
小さなことでも記録しておくことでお医者さんに相談するときの良い材料になります。
『受診が必要な場合』
赤色や暗赤色の出血が出た場合や腹痛を伴っている場合には、速やかに受診しましょう。
赤色の出血とは、現時点で出血している段階といえます。
こんな時には休日・夜間でも病院に
鮮やかな赤い出血があり量が増えてきている
[考えられる理由]▪️流産 ▪️絨毛膜下血腫
赤色の出血で生理の時以上の出血がある場合は、流産の恐れがあります。
また、絨毛膜下血腫の場合にも赤色や暗赤色の出血が見られることがあります。
赤色の出血で生理以上の量が出た場合には、医師の診察が必要です。治療が必要となることもあるため、迷わずに病院へ連絡しましょう。
激しいお腹の痛みがある
[考えられる理由]▪️子宮外妊娠
ピンクのオリモノが出ている場合でも、脂汗が出るような強い痛みがある場合は、妊娠継続状態に異常があるサインです。
流産以外にも、『子宮外妊娠』という医師の処置が必要なケースかもしれません。
子宮外妊娠の多くは、緊急手術を必要とされます。子宮外妊娠とは、受精卵が子宮腔以外(子宮内膜以外)の場所(卵管・卵巣・腹腔)に着床してしまい、子宮内膜とは別の場所に受精卵が潜り込み発育する事をいいます。
これらの中で最も多いのが、卵管妊娠です。手術が必要となる理由は、受精卵が発育するとともに卵管が破裂する危険性があるためです。
ガマンせず、すぐに病院へ連絡しましょう。
赤ちゃんのことを考えて不安な時間を過ごすくらいなら、診療時間外でも病院に電話して指示を受けましょう。
病院に連絡するときには、手元に診察券と、症状のメモを用意してから電話するとスムーズです。
『様子をみて良い場合』
ピンクのオリモノは様子をみて変化を観察しましょう。
ピンクのオリモノは妊娠初期に良くあること
着床出血とは?
受精卵は受精後、およそ7日間かけて子宮をめざします。受精卵が子宮へ移動している一方で、子宮内膜は、ホルモンの働きで、分厚く・軟らかく妊娠可能な状態に準備をしています。
受精卵は子宮に移動し終わった時、絶好のタイミングで子宮内膜に潜り込むことができます。
受精卵が子宮内膜に潜り込んで根を張る為には、子宮の内膜から血液を取り込んで、栄養や酸素を分けてもらう必要があります。その為、子宮の内膜を壊すことになり、傷ついた場所から出血する場合があるのです。
<着床出血の例>
■一般的な生理のサイクルでは、生理日開始からさかのぼり、14日目前後が排卵日であることから、生理日から約3週後・生理予定日の1週前の出血が着床出血と予測されます。
▪️着床により、ホルモンバランスが崩れた場合には、出血が起きやすいため、生理予定日の3日くらい前の出血が着床出血と予測されます。
(妊娠を維持するために、生理を止める役割のあるホルモン「絨毛性ゴナドトロピン」のホルモン分泌が減っている場合にも、生理のような出血がおきる)
出血のしくみを知れば、ピンクのオリモノそのものが怖い異常ではないことがわかりますね。
ただ、着床出血が起こる人は50人に1人と言いますから、それほど多くはありません。
必要以上に心配する必要はありませんが、様子をみて、妊娠に異常がおきているかもしれない『出血の増加』や『お腹の痛み』があった場合には、すぐに対応する事が大切ですね。
子宮頸部ポリープなど
『子宮頸部ポリープ』が原因で、ピンクのオリモノやそれ以上の出血になることがあります。
子宮頸部ポリープは、産婦人科の内診時に初めてわかるものです。性交渉時に出血しやすかったという症状の方にも、頸部ポリープがある事があります。
妊娠初期に気付いた場合には、感染のリスクを考えて温存するケースと、不正出血を繰り返す場合など切除する処置をするケースがあります。
温存する場合には、妊娠とともに子宮が発育し、発育とともに子宮頚部が刺激される事で、出血しやすくさせる場合があります。
切除する場合には、切除時にお腹を張らせやすくさせる場合や、切除部分が完全に止血するまでの間は切除の影響で出血が続く場合があります。
子宮頚管からの出血は、何かしらの刺激を子宮に与え続けている状態が続くため、子宮口が開く危険性等の影響が出た場合は、安静を必要とすることもあります。
仕事をしながら乗り切りたいと考えているママは、お医者さんや上司に相談する必要があります。
おわりに
○ピンクのオリモノは、妊娠でデリケートになったために出ることがあります。
○妊娠初期で、ピンクのオリモノのみの症状であれば、2日ほど様子を観察しましょう。
○真っ赤な出血、激しい腹痛は、時間外診察でも病院を受診しましょう!
ピンクのオリモノに気付いたら、量が多くなっていないか、繰り返し起こっていないか、激しい腹痛や、その他の異変が起きていないか気をつけておき、気になる症状がある時には、病院へ相談してくださいね。
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