妊娠中は免疫細胞が低下するのでウィルスを取り込みやすく、風邪や感染症にかかりやすくなっています。
出産ギリギリまで仕事をしている人や、子供がいるママはインフルエンザの季節には「予防注射」の貼り紙をみると「自分はどうしようか」と迷っていますね。
妊娠中期には、赤ちゃんも安定していますがこの時期からは悪性貧血にもなりやすく体調にも気を配りたい時期です。
ましてやインフルエンザにかかると、お腹は重いし体は思うように動かずに日常生活にも支障がでます。10月からどこの病院でも「インフルエンザ予防接種を始めました」「予約を受けます」とあるので、焦りも感じますね。
インフルエンザの予防接種時期が妊娠中期に入った時、果たして受けた方が良いのかやめた方が良いのか迷っている人の為に、妊娠中期の体調やインフルエンザの予防接種についてまとめていきます。
妊娠中期、お腹の赤ちゃんはどうなってる?
子宮の大きさは成人の頭部くらいで、胎動を感じられるようになります。エコー検査では、心臓や内臓も見えるようになり赤ちゃんがどちらを向いているか等も分かるので、ますますママとしての自覚が芽生えてきます。
お腹が張りやすくなり体重が増えていく
妊娠中期のなると、つわりも終わり食欲が出るので急激に体重が増え始め、腰痛が起きやすくなります。同時にお腹の張りを感じやすくなるので「こんな状態でインフルエンザの予防注射を受けても良いかな?」と不安になりますよね。
やはり安定期に入ると、気持ちも心も気楽になるので外出したり動き回る時間が長くなります。お腹の筋肉が引き締まり子宮の回りも同時に張ったような状態になります。体の緊張から起こるので、休めば治りますし検診で何か問題を指摘されない限りは特に不安になる必要はありません。インフルエンザの予防注射をしたから、お腹の張りが強くなるわけではないので安心してください。
妊娠中期にインフルエンザの予防注射するとかからないの?効果はあるの?
インフルエンザの予防注射をしても、感染して症状がでることもあります。予防はあくまで「感染しないようにする」意味と「感染しても症状を悪化させない」意味があります。インフルエンザワクチンは接種してから抗体が体に出来上がるまで3週間前後必要です。
そこから1ヶ月が一番抗体が働き、3ヶ月くらいで消滅します。年末に予防接種をしたのに、春にインフルエンザにかかる人がいるのも、ワクチンが切れている事や種類が新しいものであるなど色々です。予防注射の効果も、体調や体質により差があるので「予防注射しているから」とうがいや手洗いをせずに夜更かしをすれば免疫は低下してしまい感染してしまいます。
重症化しないためにも予防注射はしておくべき
妊娠中期には、赤ちゃんが動くので薬の影響を恐れて予防接種を見送る人がいます。回りに「妊娠中に予防接種しなかったけどインフルエンザにならなかったよ」なんて聞けば「別にいいかな」なんて思いますよね。そんな人は「運が良かった」だけで自分が感染しないとは言えませんよ。
妊娠中期でも予防注射は必要です
インフルエンザに感染した場合、症状によりタミフルやリレンザを処方される場合と様子を見ながら自然治癒を待つ場合があります。インフルエンザB型の場合、合併症があるので多くは薬が処方されます。
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ただ薬により妊婦に負担が掛かると診断された場合には見送られ、インフルエンザと戦いながら安静にする必要があります。薬を飲むより、予防注射を済ませる事でインフルエンザをできるだけ避けて悪化を防ぐ事が妊婦にはベストなんですね。
やっぱり心配!妊娠中期に予防注射しても平気?
インフルエンザの予防注射のワクチンはは、不活性化ワクチンと呼ばれるもので、すでに活動していないウィルスを使いますから体内に入って暴れだす心配はありません。妊娠中の予防接種は安全性が高く、希望すれば予防注射は受けられます。
子供がいる場合、予防注射を受ける事をすすめられます
保育所や小学校に通う小さな子供がいる場合、医師から予防注射をすすめられる事もあります。子供は新陳代謝が活発なので、ウィルスも入り込むと元気になり強力になりやすいようです。
1日の半分を一緒に過ごせば、外出するより感染しやすいですから予防の意味を含めて婦人科検診の時に、希望するかしないかを聞かれますよ。たいがいは、悪化して赤ちゃんやママに影響が出るなら予防注射はしたほうが良いと言われますから、かかりつけで相談してみてください。
こんな人は避けた方が良いこともある
インフルエンザワクチンはヨード(ヨウ素)を含んでいるので、甲状腺の病気を持っていたり、アレルギーが重い人はまれに副作用を起こします。
事前に問診があるので、問題があると見合せられることもあるようです。
インフルエンザ予防接種のメリット
妊婦の場合、予防注射の副作用よりインフルエンザによる合併症の方が母子ともに危険性が高いと言われています。予防注射をしても、発熱や倦怠感がでるのに、予防注射をしないと症状がなかなか治らずに何ヶ月も寝込んだり果てには入院しなくてはいけなくなります。
予防注射自体は、妊娠中期には問題はないので安心して受けましょう。
インフルエンザの予防接種を受けないデメリット
妊娠中は出産まで、体の変化に体がついていかないのでトラブルが起きやすいです。お腹に小さな自分がいる状態ですから、呼吸は浅くなり心肺機能も低下しています。
免疫力は半分以下ですから、油断すれば確実にインフルエンザにかかります。薬を飲めないので、風邪を引いても頭痛が続いても堪えるしかありません。心身共にストレスになることばかりですから予防注射をしなければ良いことはなにもないのです。
インフルエンザの予防注射と流産や奇形は関係ない
妊娠中期には、すでに赤ちゃんの神経組織や心臓・内臓はほぼ出来上がっていますのでインフルエンザワクチンの影響で、奇形や染色体異常が起こるわけではありません。また、ワクチンで流産することもありませんので安心してください。
奇形や染色体異常、流産の原因は、卵子や精子の質に問題があり受精卵が育たないことで起きることが非常に多いことが分かっています。母子手帳にも、妊娠前期から葉酸を摂取して神経管異常のリスクを下げる事を推奨しているように妊娠初期に赤ちゃんの脊髄や脳が出来上がっていきますので中期の予防接種はなんら問題はありません。
それよりも、予防接種をしない事で、症状を悪化させてしまい転んだりしてしまう方が流産リスクを高くしてしまいます。そうならない為にも、すぐに予防接種を受けておくことが大切なのです。
まとめ
近年は残暑が厳しいかと思えば、急激に寒波が押し寄せてくるなど「寒暖の差」非常に激しいので通常のシーズンより早くにインフルエンザが流行します。
2016年11月現在では、沖縄でインフルエンザが大流行しており「乾燥」することでウイルス感染の拡大が懸念されています。予防接種をすれば自分自身も症状を軽くできるだけでなく、流行を食い止めることもできます。
自分が感染し、それが拡大すればたくさんの人も被害にあってしまうのです。妊娠中期は、インフルエンザ予防の意味も含め摂取が好ましいとされていますので、躊躇することなく少しでも早くに予防接種を受けてください。そして間に合わなかった時には、安静にし免疫を高める食事を食べて早く治すことを考えましょう。
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