「最近疲れやすい」「冷えが気になる」あなたは、そんな悩みを感じていませんか?
そんな女性に多い体のトラブルに効果があると言われているのが、漢方薬の当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)。
この当帰芍薬散を、妊娠前から服用している方にも、妊娠後のトラブル改善のために初めて服用することになったという方にも、妊娠初期の服用による体や赤ちゃんへの影響について心配している方に伝えたい、当帰芍薬散の効果・影響についてまとめました。
当帰芍薬散って何?どんな効果があるの?
当帰芍薬散とは
6種類の生薬からなる漢方薬です。それぞれの生薬がもつ効能により、全身に栄養を与え、血行を促進させ利尿を促します。冷え性や生理不順など女性に多く見られる身体のトラブル改善に効果があるとされています。
これらの効果に加え、不妊治療にも使われることが多いため、妊娠前から服用している方も少なくありません。さらに、体質を少しずつ改善していくことで、流産やつわりの予防にもなると、妊娠後に処方される妊婦さんもいるようです。
ただし、もともと胃腸が弱いなどの場合、服用によって食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢などの症状が見られる可能性もあります。
その場合は、使用を見合わせるなど病院の指示を仰ぎましょう。
≪組成≫
生薬 | 効果・効能 |
当帰 とうき |
血の循環を活性化させます。また、腸を潤し、便通を良くします。 |
川芎 せんきゅう |
血の循環を促進します。また、皮膚発疹を和らげます。 |
茯苓 ぶくりょう |
利尿を促進し、むくみの改善を図ります。また、精神を安定させる働きもあります。 |
白朮 びゃくじゅつ |
発汗を抑え、抵抗力をつけます。 |
沢瀉 たくしゃ |
水分代謝を調節し、不要な水分を排泄します。 |
芍薬 しゃくやく |
生理痛や肩こりなどの血行不良による痛みを和らげます。 |
※白朮の代わりに、胃を健康に保ち、整腸、利尿効果がある蒼朮(そうじゅつ)を使用する場合もあります。
次のような症状に悩まされている方に効果的
- 足腰など身体の冷え
- 貧血症状
- 生理不順
- 生理痛など生理前後の不快症状
- 代謝が悪く汗をかきにくい
- むくみ
- 肩こり
- 更年期障害
当帰芍薬散に含まれる生薬が、これらのトラブル改善につながるように身体の機能を正常な状態に近づけていきます。風邪薬のように即効性があるものではなく、徐々に体質を改善していくことで、不快な症状を解消していきます。
当帰芍薬散は古来より安胎薬と呼ばれており、妊娠中の体液量増加とそれに伴う相対的な貧血に対して理に適った処方と言えます。特に、色白の筋肉質で無い方には良く効くと言われています。
このご時世の妊婦さんには全員に飲んでもらって良いと考えており、生まれてくる子供の皮膚も綺麗になります。— やまもとReduce exposure! (@Yamamoto0509) 2016年7月20日
@kogumachan001 動悸が出たらゴロンって横になるのが一番なんだけども、それも出来ないなら当帰芍薬散飲むと少しだけマシになるかなー。もらってる妊婦さん、ウチはおおいよー。
— さくら@1/8RTS5号館 ツ11b (@sakura_hotcocoa) 2015年11月8日
妊娠初期に当帰芍薬散を服用してもいいの?
もそも漢方薬って?
漢方というもののとらえ方、考え方には諸説ありますが、現在、病院などで処方される漢方薬は、漢方医学の理論に基づき日本で独自に発展を遂げた医薬品です。一般的に、複数の生薬を組み合わせることで、さまざまな効能をもたせます。
漢方医学では、体質と現れている症状を証と呼び、その証を改善していくことを主とします。漢方薬の基本となる考え方は、その証に合わせて効能のある生薬を選び、患者の体質の改善を図っていく、というものです。証の変化に合わせて取り入れる生薬も変え、効能を十分に活かしていくことに特徴があります。
産院で漢方薬を処方された場合、使用していく上で身体の機能に変化が出始めたら、お医者さんと相談し、継続か薬の切り替えかを決めていくと良いでしょう。
妊娠前に処方されていた場合
冷え性や生理による不快感、もしくは不妊症などの改善に当帰芍薬散を処方されていた方もいるでしょう。当帰芍薬散服用中に妊娠が発覚した場合、継続して服用を続けてよいのか中断した方がよいのか悩むところですよね。
私は冷え性で当帰芍薬散を飲んでいました。
そこのお医者さんでは、妊娠を望んでる人にもいいですよと言ってました。
調べてみたところ、妊娠後も続けて服用すると流産・妊娠中毒症・つわりなどの予防にもなるそうです。
不妊治療中にこの薬を処方されていました。
(冷えやすい・小さな筋腫があったため)
その後、妊娠が判明して同じ病院に通院したのですが、
当帰芍薬散とデュファストンを再度処方されましたよ。
妊娠を継続させるサポートをするって話だったので。
このように、妊娠後の身体の調子を整えていく働きも期待できる当帰芍薬散。基本的には、継続して使用しても問題はないようです。
しかし先ほども述べたように、漢方薬の特徴として、改善すべき体質に合う生薬を摂取して初めて、その生薬の効能が活きるという考え方があります。そのため、当帰芍薬散を服用するに至った原因である冷え性などの諸症状が改善されてきたと思ったら、その段階で一度先生に相談してみましょう。
継続使用については医師と相談してから決められた方がいいと思います。
知人も生理不順のため服用していたのですが妊娠したとき医者に相談したら、生理不順のために服用していたなら現時点では治療に必要でないと思うので一度辞めてみると言われ服用を中止したみたいです。
また、体調の変化が現れやすい妊娠初期での使用についても、医師と相談をして決めましょう。服用することで吐き気や気分の悪化を引き起こしてしまう場合は、使用の中断も考えられます。担当医ときちんと相談をしてくださいね。
当帰芍薬散を処方している中(私はホルモンバランスを整える為)、2人目妊娠がわかりました。
先生に聞いたら、『流産防止にもなるので、飲めるならそのまま飲み続けてください』と言われましたが、悪阻が始まり苦みが気持ち悪くて飲めない旨伝えたところ、すぐ中止するよう言われました。
妊娠発覚後に処方された場合
妊娠発覚後に処方されたということは、あなたの身体に改善すべき症状があると判断されてのこと。まずは身体の機能を良好にすることを第一に考えましょう。どうしても薬に頼りたくないという人は、あらかじめ診察時に伝えておくことをおすすめします。
34週の検診で身体が冷えていると言われ、当帰芍薬散を処方されました。
妊娠後期に高血圧とむくみが出た為に、妊娠中でも問題ないからと医師から言われ、産婦人科で処方箋された漢方薬を飲んでました。
自己判断でなく産婦人科医師に相談をお勧めします。
妊婦検診で漢方薬を処方されることはめずらしくありません。気になる症状があれば、まずは病院で相談しましょう。自己判断で市販の漢方薬を服用するのはおすすめできません。きちんと身体にあったものを処方してもらいましょう。
冷えや血行不良はママの身体だけでなく、胎児への栄養補給にも影響があります。漢方薬の服用以外にも、生活の中の意識を変えることで、症状の改善につなぐことができます。身体を冷やす食べ物を避ける、湯船につかる、水分をこまめに摂るなど、薬に頼らなくてもできる対策を意識していくことも大切です。
こちらの記事が参考になるので読んでみてくださいね!
”https://fun-mom.com/kenko/6919/″”https://fun-mom.com/ninshin-choshoki/4683/″
疲れや冷えなどのトラブル改善に当帰芍薬散
女性に多く見られる身体のトラブルは、妊娠中にも不快感があったり、出産のリスクを高めたりと、よいことはありません。疲れや冷え、むくみや代謝の悪さなどを感じている人は、それらの改善の方法の一つとして、当帰芍薬散の服用もよいでしょう。
ただし、胃腸に違和感が現れるなど、服用による不快感が続く場合は、使用方法について病院で相談してください。
体質の改善が見られた場合も同様に、継続使用かどうかを相談しましょう。
また、漢方薬に頼るだけでなく、自分でできる体質改善にも取り組みましょう。ママの健康な身体は、赤ちゃんにとっても居心地のよい環境になります。トラブルを減らし、ママも赤ちゃんも健康に、一心同体の時期を過ごしていきたいですね。
コメント