妊娠初期に、下痢で悩まされるママは意外に多いもの。
お腹が痛くなったりすると、赤ちゃんは大丈夫か不安になってしまいます。
『毎日、下痢で辛い、助けて!』といういうのは、妊娠初期のせいなの?
辛い下痢の正体と、対策についてまとめていきましょう。
妊娠初期の下痢の原因と対処法
ホルモンバランス・自律神経のみだれ
妊娠すると女性ホルモンが劇的にたくさん分泌されるようになります。
妊娠検査薬は、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の反応をみるものです。
黄体ホルモンのプロゲステロン、卵胞ホルモンのエステロゲンが増えて妊娠を維持しやすくする体に変わるのです。
こうしたホルモンバランスの変化で、自律神経が乱れがちになります。
靱帯や筋肉が緩んだりする影響で消化器のリズムが乱れたり、自律神経のみだれから、胃腸の働きがいつも通りではなくなることがあります。
このため、消化不良をおこしたり下痢や便秘になるのです。
⇒<対処法>
- 出来るだけリラックスしてすごす。
- ビオフェルミンなど整腸剤で様子を見る。
- 善玉菌を意識して発酵食品やオリゴ糖を取り入れる。
- 食事を少量ずつ消化の良いものを良く噛んで食べる。
*消化に良い食べ物*
くず湯、おろしリンゴ、ヨーグルトなど
食べ過ぎ・食事の偏り
つわりの影響もあって、つい食べ過ぎてしまったり、決まったものばかり食べてしまったり、いつもとは違った食生活になりがちです。
また、妊娠による体の急激な変化で消化能力が低下して、普段よりも下痢しやすくなる場合があります。
無性に揚げ物が食べたいなど、ジャンクフードに走る場合もありますし、果物の食べ過ぎ、プルーンやダイエット甘味料、ゼリードリンクなど片寄った食事が関係している事もあります。
ソルビトールやアスパルテームなどのダイエット甘味料は、お腹をゆるくすることがあります。
低カロリーやダイエットをウリにした飲み物や、お菓子に含まれています。
⇒<対処法>
- 消化の良いものを選んでゆっくり少量ずつ食べる。
- 果物を一度に大量に食べない。
- ダイエット甘味料の摂りすぎに注意する。
ストレス
「妊娠がわかって不安や心配事が一気にきた」
「なんだか気が休まらない。眠れない」
体調の変化に気持ちがついていかなかったり、気持ちの浮き沈みが激しくなったり、精神的にも安定しない事があります。
精神的に強いストレスを感じると、胃腸の働きが影響を受けます。
腸のぜん動が活発になりすぎたり、運動のリズムが乱れることで下痢が続くことがあります。
⇒<対処法>
- あれこれ一度にいろんな事を考えない。
- 気分転換になる好きな事をして、ポジティブな気持ちを保つ。
- 4-7-8呼吸法などリラックス法を試す。
*4-7-8呼吸法*
①4秒かけて鼻から深く息を吸う(お腹が膨らむような吸い方)
②7秒息を止める。
③8秒かけてゆっくり口から吐き出す。
①~③のサイクルを3セット繰り返します。
気持ちが落ち着いて緊張が解ける、眠りやすくなるといった効果が期待出来ます。
カラダや内臓の冷え
つわりやムカムカがあると、つい、冷たいものを多く摂りがちです。
冷たい飲み物や、アイス、氷を口に含むなどつわり対策でしているケースもあると思いますが、下痢が続いている時には、出来るだけ室温よりもあたたかい食べ物や飲み物を中心にした方が良いです。
内臓を冷やすと機能が低下して消化不良をおこしやすくなったり、腸のけいれんを誘ってぜん動運動のリズムを崩しやすくなります。
⇒<対処法>
- 肌の露出をしない。
- ストール・湯たんぽを使って腰回りを温める。
- 冷たい飲食物を避け、あたたかいものを飲食する。
鉄材やサプリの服用
妊娠前から貧血気味で鉄剤を処方されている…なんて言う方も多いのでは?
それまで影響を感じなかった、むしろ鉄剤で便秘気味だったという場合でも、体調の変化で下痢の原因になっている場合もあります。
お医者さんから処方されているのなら、服用を見合わせるか、ほかのものに替える等相談しましょう。
また、サプリが合わない場合もかんがえられますから、下痢が続く時には、一度お休みして様子を見ましょう。
⇒<対処法>
- 鉄剤やサプリを飲んでいるならやめて様子を見る。
- 医師からの処方であれば、相談しましょう。
赤ちゃんへの影響は大丈夫?
- 下痢による脱水・栄養不良
- 腸の刺激が子宮収縮につながる
”便がゆるい”程度なら、あまり気にすることはありませんが、おう吐もある上に、1日に何度も下痢をするのが続けば脱水や栄養不良が心配です。
病院で水分と栄養補給の点滴処置を受けたほうが良いかも知れません。
また、下痢のたびにキューッとお腹が痛くなる場合には、腸の刺激が子宮収縮をおこしやすくする場合があります。
妊娠初期の胎盤や胎児の状態が安定しない時には、出血を起こしやすくする心配があります。
おわりに
- 消化の良いものをゆっくり少量ずつ食べる。
- お腹や腰回りを温める。
- 気持ちをリラックスさせる。
対処法を実行して様子を見ても下痢が続く場合や、腹痛が強い、出血があった場合には、定期検査にかかわらず受診しましよう。
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